1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63010033
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
喜納 勇 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60010211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 雅昭 国立がんセンター, 研究所, 部長 (10124421)
田原 栄一 広島大学, 医学部, 教授 (00033986)
廣田 映五 国立がんセンター, 研究所, 室長 (50124425)
中村 恭一 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70110492)
菅野 晴夫 癌研究会, 癌研究所, 所長 (10085615)
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Keywords | 胃癌 / 未分化癌 / 病理 / 癌遺伝子 / 増殖因子 / スキルス / コラーゲン / DNA |
Research Abstract |
1.癌遺伝子、増殖因子について: 未分化胃癌スキルス由来の培養株細胞からDNA renaturationingel法によって増殖しているDNA断片を分離し、増幅している遺伝子のDNAを分離同定し、sam遺伝子と命名した。この遺伝子は蛋白質リン酸化活性を有し、細胞膜にあるレセプターをコードし、染色対11番長腕のHSRに依存することがわかった。sam遺伝子は、現在迄の所胃未分化癌のみに認められる特異性のある遺伝子である。 胃癌細胞はEGFおよびEGFレセプターが存在し、antocrine増殖を示すことがそれぞれのmRNAの同定などから明らかにされた。また、胃癌細胞からTGF-βが生産され線維芽細胞のコラーゲン合成を促進した。これはTGF-βもスキルス形成の一役を担っていることを示した。 2.胃未分化癌の発生初期: 微小胃未分化癌(最大径2mm以下)を収集し検索した。これらの大部分は腺頸部近傍に限局していた。また実験的に大に胃癌を作製しその微小癌を調べると腺頸部増殖帯細胞を中心に存在していた。これらのことから、胃未分化癌は増殖帯細胞から発生することが強く示唆された。 3.胃未分化癌の特性: 胃癌の深達度とDNAploidyパターンとの関係では、未分化癌では深達度が進むにつれてaneuploidの頻度が高くなったが、分化癌では一定を保った。またDNAploidyパターンとEGF発現との関連性を調べると、一般に胃癌はheteroploidから成るものはEGFを発現している率が高かった。これは、未分化スキルス癌に限っても同様であった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Tsutsumi,M.: Jpn.J.Cancer Res.(Gann). 79. 428-432 (1988)
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[Publications] Wada,M.: Cancer Res.48. 2988-2992 (1988)
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[Publications] Nakamura,K.: Gastrointestinal Function,Regulation and Disturbances.4. 52-63 (1986)
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[Publications] Paisal,P.: Acta Histochem.Cytochem.20. 147-161 (1987)
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[Publications] Yasui,W.: Int.J.Cancer. 41. 211-217 (1988)
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[Publications] Nakamura,S.: Gut. 29. 997-1002 (1988)
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[Publications] Terada,M.: Proceedings of International Symposium& Cell Differentiation and Carcinogenesis:Current Concepts on Critical Gene Expression in Carcinogenesis, Proceedings of International Symposium& Cell Differentiation and Carcinogenesis:Current Concepts on Critical Gene Expression in Carcinogenesis,