1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63010044
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤原 美定 神戸大学, 医学部, 教授 (70030848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 吉昭 東京女子医大, 皮膚科学教室, 教授 (70013894)
八木 孝司 京都大学, 医学部, 助手 (80182301)
二階堂 修 金沢大学, 薬学部, 教授 (60019669)
山泉 克 熊本大学, 遺伝医学研究施設, 教授 (70107093)
田中 亀代次 大阪大学, 細胞工学センター, 助教授 (80144450)
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Keywords | 色素性乾皮症 / DNA修復 / 修復遺伝子 / 発癌 / チミンダイマー抗体 / (6-4)産物抗体 / 修復因子 |
Research Abstract |
ヒト高発癌性遺伝病である色素性乾皮症(XP)は発癌基本機構に関わるDNA除去修復の欠損を示すもので、日本で頻度の高いA群XPの修復遺伝子、XP蛋白因子、群別修復欠損の特長、日本人XP患者の相補群決定と分布および修復欠損と発癌実態の研究を行った。 A群XPの修復は欠損を相補する遺伝子がマウスゲノム遺伝子およびヒトcDNA遺伝子としてクローニングでき、完全長cDNAはマウス1kbとヒトの1kbおよび1.3kbであり、マウス細胞では1kbmRNAとして、ヒト正常細胞では1kdおよび1.3kdmRNAとして発現し、多数のA群XP患者細胞でmRNA発現の欠損がみられた。このcDNA長に一致して、精製されたA群蛋白因子の基本分子量は42kDであり、85kD複合体としてA群細胞のみに修復活性を与えた。C群因子はゲル濾過分子量で600kDと大きくI群因子と共存した。さらにヒト細胞でのcDrAクローニング、一次薬剤耐性選択、hMTIIプロモーターによる誘導発現の3者のできるクローニング・ヒト細胞発現ベクターも開発でき、A群以外のXP遺伝子研究が可能となった。日本人A〜バリアント(Va)XP患者細胞の修復欠損を四環ダイマーと(6-4)産物の酵素プローブによる生化学的検出と新しく樹立した特異モノクローナル抗体によるELISA検出法によって群別に明らかにした。即ちA、C、D群の両者の完全欠損とVa群の(6-4)産物のみの部分修復欠損を明らかにした。シャトルベクターを用いたUV突然変異解析からTC、CC配列でのCの選択的変異とXP細胞での(6-4)産物の高い突然変異性が示唆された。300例以上の日本人XP患者の調査と上記の研究から、XPの発癌頻度と平均発癌年令は修復欠損度の高い程高く早い(A、C、D群) が、中間修復をするE、F、Va群では頻度が低くかつ中高齢で発癌することが明らかとなった。相補群分布から、日本ではA、E、F、Va群の発生頻度が高い。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Fujiwara,Yoshisada: Carcinogenesis.
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[Publications] Tanaka,Kiyoji: Proc.Nat.Acad.Sci.USA.
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[Publications] Yamaizumi,Masaru: Somat.Cell Mol.Genet.
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[Publications] Mori,Toshio: Mutation Res.194. 263-270 (1988)
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[Publications] Mamura,K.: Britich J.Dermatol.in press.
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[Publications] Kondo,S.: J.lnvest.Dermatol.90. 152-157 (1988)
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[Publications] Japan Science Society Press and Francis Taylor, Japan Science Society Press and Francis Taylor,