1988 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄細胞の増殖制御因子β-D-Xyloside30種類の検討と臨床応用
Project/Area Number |
63015030
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹内 純 名古屋大学, 医学部, 教授 (60064789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深津 俊明 名古屋大学, 医学部, 医員
中島 伸夫 名古屋大学, 医学部, 講師 (80023810)
高阪 彰 名古屋大学, 医学部, 講師 (50022794)
鈴木 旺 名古屋大学, 理学部, 教授 (50022504)
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Keywords | phenyl-β-D-thio-Xyloside / マウス骨髄間質細胞 / 細胞外マトリックス / コンドロイチン硫酸 / Dexter culture / Large proteoglycan |
Research Abstract |
増血微小環境を構成する重要な因子としてExtracellular matrix(ECM)が注目されてきた。そして、β-D-xyloside(xyl.)がECMの主要構成成分であるプロテオグリカン(PG)の合成系を撹乱し、ある種の細胞増殖を促進することが報告されている。そこで我々は造血微小環境のinvitroでのモデルとして開発されたDexter長期骨髄培養法を用い、造血幹細胞の増殖を最も効果的に促進できるXyl.を選択し、骨髄移植に際し、in vitroでの最も有効な添加培養法を決定することを目的として実験を行った。今回はまず、マウス長期骨髄培養における間質細胞に注目し、その増殖と性状に対するXyl.投与の効果をp-nitrophenyl-β-p-Xyloside(β-Xyl.)とphenyl-β-D-thio-Xyloside(S-Xyl.)について比較した。そして、1)間質細胞数の増加に及ぼす影響、2)間質細胞の形態、分化に及ぼす影響、3)間質細胞によって形成された細胞シートにおけるECMの量的、質的な差異、4)培養上清中に間質細胞によって分泌されたグリコサミノグリカンの量的、質的な差異について検討した。その結果、1)S-Xyl.には間質細胞の増殖およびコロニー形成(CFU-F)を著明に促進する作用がみられた。2)S-Xyl.投与によりLarge epithelioid typeの間質細胞の割合の増加が認められ、このことは、S-Xyl.投与により間質細胞の分化が促進されたものと考えられた。3)S-Xyl.投与により培養上清中および間質細胞ECM中に含まれるコンドロイチン硫酸の著明な増量が認められた。また、間質細胞シート組織切片のモノクローナル抗体による免疫組織科学的検索によって、マウス骨髄培養系間質細胞のECMがLarge PGによって構成されており、その糖鎖は主として、コンドロイチン6硫酸よりなることもわかった。 以上の結果を踏まえて、今後、Xyl.を加えた系に骨髄細胞を再播種し、幹細胞の増殖に対する効果を検討する。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Fukatsu,T.;Takeuchi,J. et al: British Journal of Cancer. 57. 74-78 (1988)
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[Publications] Akao,S.;Takeuchi,J. et al: Virchows Archiv B Cell Pathology. 55. 293-298 (1988)
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[Publications] Sobue,M.;Takeuchi,J. et al: The Journal of Histochemistry and Cytochemistry. 36(5). 479-485 (1988)
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[Publications] Sobue,M.;Takeuchi,J. el al.: The Histochemical Journal. (1989)
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[Publications] Sobue.M.;Takeuchi,J. et al.: Virchows Archiv B Cell pathology. (1989)
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[Publications] Nagasaka,T.;Takeuchi,J. et al.: Experimental Hematology. (1989)
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[Publications] 竹内純: 現代病理学大系、第2巻B.細胞・組織の基本病変II、細胞間物質の基本構造. 226-243 (1988)
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[Publications] 竹内純: 現代病理学大系、第5巻炎症と感染、II炎症状反応、3炎症性修復、C基質反応. (1989)