1988 Fiscal Year Annual Research Report
細胞増殖因子受容体チロシンキナーゼ細胞増殖の制御機構
Project/Area Number |
63015073
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (00112227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝口 正樹 熊本大学, 医学部, 講師 (40179578)
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Keywords | 細胞増殖因子受容体 / チロシンキナーゼ / 細胞増殖 |
Research Abstract |
本研究はチロシンキナーゼ活性をもつ細胞増殖因子レセプターの1つとしてインスリンレセプターをとりあげ、新しい方法によりチロシンキナーゼの基質を見出し、細胞増殖シグナルの伝達機構を明らかにすることにより、発癌機構の解明に寄与することを目的とする。インスリンレセプターはインスリンが結合するαサブユニットと、それにより活性化されるチロシンキナーゼドメインをもつβサブユニットよりなる。このβサブユニットのみではチロシンキナーゼが常に活性化されているので、インスリンレセプターcDNAからαサブユニット部位をとりのぞき、βサブユニットのみを大量に発現しているクローンを現在選択中である。またコントロールとして、チロシンキナーゼ1030番目のリジン(ATP結合部位)をメチオニンに変えてチロシンキナーゼ活性を失ったcDNAのβサブユニットを発現させそれを安定かつ大量に発現しているクローンも選択中である。この2つのクローンよりβサブユニットを精製し、λgtIIの発現ライブラリーの系でこのチロシンキナーゼの特異的基質となるcDNAクローンを選択する。そしてその一次構造を決定したい。
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[Publications] Ebina Y. et al: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 84. 704-708 (1987)
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[Publications] Araki E.;Ebina Y. et al: J.Biol.Chem.262. 16186-16191 (1987)
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[Publications] Araki E.;Ebina Y. et al: Nucleic Acids Res.16. 1627 (1988)
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[Publications] Taira M.;Ebina Y. et al.: Nature.