1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63015092
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
糸川 秀治 東京薬科大学, 教授 (60057304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚越 茂 癌研究所, 副所長 (60085644)
渡辺 謹三 東京薬科大学, 助手 (10167116)
竹谷 孝一 東京薬科大学, 講師 (20120149)
生田 安喜良 東京薬科大学, 講師 (80057322)
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Keywords | 抗腫瘍活性 / 茜草根 / 環状オリゴペプチド / RA-700 / 天然薬物 / ヘキサペプチド |
Research Abstract |
抗腫瘍活性天然薬物開発の一環として、現在茜草根より得た環状オリゴペプチドRAについて種々の検討を行っている。まず、RA系化合物を含む茜草根に類縁の植物について検索を行い。数種の新規化合物を得た。また、現在臨床の第一相試験に供されているRA-700の原料補給および構造活性相関を論じる目的で全合成に着手した。RA系化合物は、分子内に14員環と18員環を有する2環性のヘキサペプチドである。14員環にはジフェニルエーテルとシス型の酸アミド結合があり、エーテル結合が切れると活性が消失することが知られている。RA系化合物の合成に当たっては、まず14員環を構築し、次いでテトラペプチドを縮合させて、18員環を形成するという経路をとっている。すなわち、2分子のチロシン誘導体がペプチド結合したジペプチドについて、TTNによる酸化を行いジフェニルエーテルとして14員環を形成する。この際、ジペプチドのジクロル、ジブロモ誘導体が最もよく天然型のジフェニルエーテル結合を生成することが判明した。さらに、この14員環化合物をDCCの存在下、テトラペプチドと縮合させて18員環を形成し、RA系化合物の全合成を達成することができた。 また一方、RA系化合物に続く活性物質を得るべく、種々の天然物質並びに合成品について活性スクリーニングを行っている。スクリーニング系には、P388細胞(in vivo)及びKB細胞(in vitro)を用い350検体についてテストした。すでに、マイコトキシン由来のchae-tochromin BおよびRA系化合物については、好結果をもたらし、その他、ショウガ科植物Hedychium sp.およびガガイモ科植物Periploca sp.より得られる新規化合物についても検定を行っている。いずれこれらの中からさらに有能な新活性物質が得られるものと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Inaba;I.Umezawa;M.Yuasa;T.Inoue;S.Mihashi;H.Itokawa,: Journal of Organic Chemistry. 52. 2957-2958 (1987)
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[Publications] T.Hamanaka;M.Ohgoshi;S.Tsukagoshi: Journal of Pharmacobio-Dynamics. 10. 616-623 (1987)
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[Publications] Y.Nagao;S.Tsukagoshi;E.Fujta: Journal of the American Chemical Society. 110. 289-291 (1988)
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[Publications] Y.Ishii;S.Tsukagoshi: Journal of Pharmacobio-Dynamics. 11. 465-471 (1988)
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[Publications] H.Itokawa;J.Xu;K.Takeya: ChemiCal & Pharmaceutical Bulletin. 36. 2084-2089 (1988)
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[Publications] H.Itokawa;H.Morita;I.Katou;K.Takeya;A.J.Cavalheiro,et al.: Planta Medica. 54. 311-315 (1988)