1988 Fiscal Year Annual Research Report
核融合炉第一壁の3次元電磁力破壊および熱衝撃破壊解析と評価
Project/Area Number |
63050017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢川 元基 東京大学, 工学部, 教授 (40011100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 忍 東京大学, 工学部, 講師 (90201053)
菊地 正紀 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (90107540)
白鳥 正樹 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60017986)
三好 俊郎 東京大学, 工学部, 教授 (70011195)
大坪 英臣 東京大学, 工学部, 教授 (20011132)
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Keywords | 第一壁 / イオンビーム / 熱衝撃 / 疲労き裂進展 / 反復解法 / エキスパートシステム |
Research Abstract |
本年度得られた主な研究成果は以下の通りである。 (1)水素イオンビーム照射下の熱衝撃破壊 ステンレス綱製表面き裂付平板試験片にイオンビームを繰り返し照射する試験を行った。測定では、レーザー非接触変位計などを用いてイオンビーム照射下の温度、ひずみ、変位を精度よく実時間測定できるようになった。実験では、照射面にき裂を設定した場合には疲労き裂が進展するが、裏面にき裂を設定した場合にはき裂が進展しないという、従来の予想と反対の結果が得られた。この実験結果について、3次元有限要素法による非定常温度解析および熱弾塑性破壊力学解析を行った結果、巨視的には圧縮一圧縮の応力履歴となるが、J^^<^>積分は照射直後負の値をとった後冷却過程で正に転じ、その結果き裂が進展することがわかった。また、このき裂進展結果を△J^^<^>を用いて整理したところ、高温のステンレス綱の疲労き裂進展則とかなり良好な一致を示した。 (2)3次元渦電流解析コードの開発 3次元渦電流解析を十分な精度で行うためには、一つの解決手法として連立一次方程式のソルバーとしてICCG法などの前処理付反復解法を用いる必要があるが、従来は前処理部分の再帰計算のためにベクトル化に向かず効率向上に限界があった。ここではSerendipity要素の重心に一を追加することにより、再帰性をなくし前処理の加速性を大幅に向上させた。 (3)第一壁設計支援エキスパートシステムの開発 温度解析、熱応力解析を主とした第一壁設計エキスパートシステムを冷却流路を有する2次元第一壁の設計へ適用した。その際、応力および温度の解析結果に基づく経験的な設計変更の知識ベースを追加することにより最適解への収束性が大幅に改善されることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Yoshimura,;G.Yagawa,;Y.Mochizuki.: 10th Int.Conf.on SMiRT. (1989)
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[Publications] 菱田博俊、吉村忍、矢川元基: 日本機械学会66期全国大会講演概要集. NO.880-6. 38-39 (1988)
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[Publications] 三好俊郎、吉田有一郎: 日本機械学会論文集. 54-505. 1771-1777 (1988)
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[Publications] G.Yagawa,;S.Yoshimura,;Y.Akahoshi.: Fusion Engineering and Design.
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[Publications] 矢川元基、赤星保浩: シミュレーション誌.
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[Publications] 菊地正紀、矢野一範: 日本機械学会論文集(A).