1990 Fiscal Year Annual Research Report
イメ-ジ型と論理型情報処理を統合した高速・高精度の知的文字認識システムの研究開発
Project/Area Number |
63060001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 正行 東北大学, 工学部, 教授 (50006219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江島 俊朗 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00124553)
阿曽 弘具 東北大学, 工学部, 助教授 (10005522)
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Keywords | 文字認識 / 連想整合法 / 単語音声認識 / 認識手法 / 文字自動切出手法 / イメ-ジ型情報処理 / 知的文字認識システム / 文書認識 |
Research Abstract |
1.本研究開発の主要な目標であるイメ-ジ型情報処理システムは平成2年3月に一応の完成をみ、納入された。ハ-ドウェアとソフトウェアの効率的連係を計り調整することで、最終的にイメ-ジ型処理部のパイプライン処理速度は479文字/秒の性能を達成した。さらに、5.に述べる文字切り出しの処理をイメ-ジ型処理部でも実行できるように改訂し、全体処理速度を158文字/秒とした。初期の目標をほぼ達成したといえる。 2.ホスト計算機の側にイメ-ジ型処理部を活用するソフトウェアライブラリを整備し、イメ-ジ型・論理型両システムの有機的・相互補完的統合が容易に実現できるようにした。 3.手書き文字を対象に新しい線分構造抽出方法を考案し、実験によりその有効性を確かめた。イメ-ジ型処理部における文字認識が雑音に強いことを実験的に確認し、構造解析により高精度化が計られることを確かめた。 4.音声前処理部のソフトウェアを完成させ、イメ-ジ型処理部との結合試験を行い、良好な結果を得た。無響室ではない普通の部屋で発声した単語音声も正確に認識できることが確かめられた。 5.文書からの文字切り出し方法は画素ヒストグラムに基づいており、分離文字に対しては誤ることが多かった。そこで、認識後に統合処理を付加するという新しい方法を考案し、高精度な切り出しを実現した。これは、本システムの相互補完的な機能を利用する方法であり、一つの成功例を与えるものである。 以上が本年度の主な成果である。イメ-ジ型処理部とホスト計算機からなる知的認識システムは、SEIUN(Systolic Elaborated Intelligent Ultraーhighーspeed Neosystem)と名付けられ、文書/単語音声の認識システムとしてその第一歩を踏み出した。本研究3か年の成果をとりまとめ、報告書を作成した。
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[Publications] 阿曽 弘具、大町 真一郎、木村 正行、勝山 裕: "シストリックアレ-を用いた文字音声認識システムのア-キテクチャ" 電子情報通信学会技術研究報告. CPSY90ー57. 115-120 (1990)
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[Publications] Hirotomo Aso,Shin'ichiro Ohmachi,Masayuki Kimura,Yutaka Katsuyama: "Systolic Architecture for Fast and Intelligent Character Recognition Systems" Pacific Rim International Conference on Artificial Intelligence. PRICAI'90. 805-810 (1990)
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[Publications] Ning Sun,Yoshiteru Uchiyama, Hiroshi Ichimura,Hirotomo Aso,Masayuki Kimura: "Intelligent Recognition of Characters Using Associative Matching Technique" Pacific Rim International Conference on Artificial Intelligence. PRICAI'90. 546-551 (1990)
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[Publications] 孫 寧、田原 透、阿曽 弘具、木村 正行: "方向線素特徴量を用いた高精度文字認識" 電子情報通信学会論文誌. J74ーDーII. (1991)
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[Publications] 孫 寧、阿曽 弘具、木村 正行: "連想整合法に基づく高速文字認識アルゴリズム" 情報処理学会論文誌. 32巻. (1991)
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[Publications] H.Shimodaira and M.Kimura: "SpeakerーIndependent Isolated Word Recognition Using Local and Global Structural Features" 1990 International Conf.on Spoken Language Processing. 13. (1990)
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[Publications] T.Ejima: "A Comparison between Learning Algorithms for Layered Neural Networks" Proceeding of ISSPA '90. 299-302 (1990)
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[Publications] 加藤 喜永、丹 康雄、江島 俊朗: "英数字認識に対するフ-ドフォワ-ド型PDPモデルの比較検討" 電子情報通信学会論文誌. 73ーDーII. 1249-1254 (1990)
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[Publications] 大橋 健、江島 俊朗: "疎結合型並列計算機上での階層型PDPモデルの実現" 電子情報通信学会論文誌. 73ーDーII. 1354-1359 (1990)
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[Publications] 丹 康雄、加藤 喜永、江島 俊朗: "誤差評価関数によるPDPモデルの高速化" 電子情報通信学会論文誌. 73ーDーII. 2022-2028 (1990)
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[Publications] 山崎 義彰、江島 俊朗: "手書き論理図面認識システムの高速化について" 電子情報通信学会論文誌. J73ーDーII. 1786-1788 (1990)