1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63105002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金岡 祐一 北海道大学, 薬学部, 教授 (50001029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 貞昭 九州大学, 理学部, 教授 (90029942)
小夫家 芳明 京都大学, 工学部, 助教授 (80026195)
古賀 憲司 東京大学, 薬学部, 教授 (10012600)
村地 孝 京都大学, 医学部, 教授 (10089104)
崎山 文夫 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (40029947)
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Keywords | 受容体 / 生体情報伝達 / ナトリゥムチャンネル / トキシン / 糖鎖構造 / 分子識別 / 受容体の異化代謝 / リポ多糖 |
Research Abstract |
本研究では研究の射程内にある受容体を主たる対象とし、これを合成化学、生物化学及び医学の各専門分野から化学受容の本質を理解する上での重要な問題を提起し、それぞれの立場からの多面研究を推進してきた。本年度の研究実態の概要は以下の通りである。 1.電気ウナギNa^+チャンネルのイオン透過孔を寒ぐトキシン結合部位を同定するため、その化学修飾に使用する特異的リガンドμ-コノトキシンを合成した。これを用いて結合部位を決定すべく検討を進めている(金岡)チャンネル蛋白の糖結合部位の解明と糖鎖構造の解析を行う上で不可欠な、蛋白の完全精製を目指した新しい精製法を検討した。(崎山)。 2.生体情報伝達の最も基本的過程である分子識別の機作解明を目指し、新しい機能性シクロファンとしてカチオン性芳香族化合物を識別するものを開発した(古賀)。またチャンネル、レセプター機能をもつモデル物質の開発をめざし、完全電子チャンネル分子を作成した(小夫家)。 3.受容体機能の制御として重要な、受容体及び関連蛋白質の異化代謝をカルパインとカルパスタチン相互作用の観点から追求し、カルパスタチンの全構造を解明することに成功した(村地)。 4.細胞膜に関する研究では、カブトガニの体液凝固を引き起こすリポ多糖の作用点がC因子であり、この作用を抑制する新しい成分をも発見して構造決定をした(岩永)。ミトコンドリア蛋白前駆体の膜透過に要求される膜ポテンシャルを検討し、H^+流入ての共役の知見を得た(田川)。 5.受容体分子の研究では、オピオイド受容体研究に有効なオピオイドペプチドに対する抗イディオタイプ抗体の作製が可能であることを示した(藤岡)。また痙れん性トキシンフミトレモルジンAの作用点がグルタミン酸受容体のサブタイプであるNMDA受容体であることを示した。(山崎)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Odashima: Chem.Pharm.Bull.37. 257-259 (1989)
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[Publications] I.Hamachi: Bull.Chem.Soc.Jpn.61. 3613-3618 (1988)
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[Publications] M.Maki: Escherichia coli.Journal of Biological Chemistry. 263. 10254-10261 (1988)
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[Publications] T.Nakamura: Eur.J.Biochem.176. 89-94 (1988)
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[Publications] T.Fujioka: Biochem.Biophys.Res.Commun.156. 54-60 (1988)
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[Publications] H.Nakayama: Peptide Chemistry 1987. 795-798 (1988)