1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63110005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小清水 弘一 京都大学, 農学部, 教授 (90026518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 純一 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (40109872)
山口 五十麿 東京大学, 農学部, 助手 (00012013)
室伏 旭 東京大学, 農学部, 助教授 (00011916)
和田 清俊 東北大学, 農学部, 助手 (80182971)
瀧本 敦 京都大学, 農学部, 教授 (90026443)
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Keywords | 花成誘導物質 / アサガオ / フェニルプロパノイド / ブラシノライド / 離層形成 / 就眠運動 / 塊茎形成 / ジャスモン酸 |
Research Abstract |
1 花成 アサガオとサツマイモの接木を用いて、アサガオ師管浸出液の花成誘導活性を検定した。外圧をかけて試料を強制的に切口から与えることによって、初めて接穂のサツマイモ1個体に花成を誘導することができた。再現性が確認できれば、これは極めて有力な花成誘導物質の検定系になりうる。貧栄養による花成誘導条件下のアサガオ(ムラサキ)子葉中に、誘導過程と密接に相関している未知成分を見出した。強光花成刺激によって誘導されるHーフラクションの構造をLC/MSにより検討した。またムラサキ子葉中のクロロゲン酸とピノレジノールグルコシド量、PAL活性が強光による花成誘導過程と相関していることを明らかにした。このことからムラサキの花成誘導とフェニルプロパノイド経路の活性化が相関しているのは、貧栄養と強光による花成刺激の場合だけであり、短日と低温による花成刺激とは相関していなかった。安息香酸によって花成誘導したアオウキクサの細胞壁において、五炭糖が増加することが判明した。 2 発芽・生長 ハクサイ芽生え子葉の水溶性生長促進物質をカキ円星落葉病菌が生産すること並びに、コムギ未熟種子中にカスタステロン、ブラシノライドなどが存在することを見出した。 3 老化 アコウ樹3月葉にオーキシンの離層形成阻害作用に拮抗する物質を認め精製した。リノレン酸の離層形成促進の作用様式を検討した。 4 刺激伝達 メドハギからカワラケツメイ葉の就眠運動を抑制する物質を単離し、構造をpーヒドロキシピルビン酸のエノール型グルコシドと決定した。コミカンソウより新規就眠物質を単離した。 5 塊茎形成 バレイショ塊茎形成に対するジャスモン酸関連化合物の構造活性相関を調べた。その結果、ジャスモン酸とククルビン酸が最も強い活性を示し、その他の構造修飾は全て活性を低下させた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Shinozaki: Plant Cell Physiol.29. 605-609 (1988)
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[Publications] M.Shinozaki: Plant Cell Physiol.29. 611-614 (1988)
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[Publications] Y.Suzuki: Plant Cell Physiol.29. 445-448 (1988)
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[Publications] Y.Suzuki: Agric.Biol.Chem.52. 1261-1266 (1988)
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[Publications] Y.Koda: Plant Cell Physiol.29. 1047-1051 (1988)
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[Publications] 志津里芳一: 植物の化学調節. 23. 32-44 (1988)