1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63301010
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
上平 貢 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60027761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉積 健 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50038973)
佐野 敬彦 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (80178805)
宮島 久雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00125220)
池上 忠治 神戸大学, 文学部, 教授 (70030509)
鈴木 健二 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (20000391)
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Keywords | デザイン史 / ポストモダニズム / 体験 / 工芸 / デザイン教育 / 19世紀 / 20世紀 |
Research Abstract |
分担研究者の各個別研究として、ドイツにおける美術とデザインとの交流、19世紀末イギリスにおける美術とデザインとの交流、1920〜30年代「アール・デコ」期フランスにおける装飾美術の諸問題、映像と現代芸術におけるポスト・モダニズムの問題、そしてデザインの体験に関わる諸問題の各テーマについての調査研究が実施された。それらの各分担研究間の相互調整を計り、意見を交換し、更なる研究の展開の質的向上に役立てるために、本年度は計4回の研究会を開催した。 第1回研究会においては、工芸の概念の変遷とデザイン教育における美術とデザインの概念に関して興味深い論議が展開された。第2回研究会においては、20世紀における装飾の存在形態についての報告がなされ有意義な意見の交換があった。同研究会においては、19世紀後半のヨーロッパへの日本美術の影響についての新資料の紹介も成され、各分担研究者から各種の意見が示された。第3回研究会においては、ポスト・モダニズムに関しての論議が中心となった。第4回研究会においては、デザイン史研究のアプローチの変遷についての研究発表の後に、各研究者から興味深い各種の見解が提出された。 本年度の研究を通じて、19世紀から20世紀に渡る各時代、各地域における美術とデザインとの関わりが、事例研究の結果として分担研究者全員が共有する知識となると同時に、美術史的観点とデザイン史的観点がいかに関係し合っているのかという基本的問題点の解明が進められたと言うことができる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藪亨: 美学. 第39巻第3号. (1989)
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[Publications] 渡辺真: 京都市立芸術大学美術学部研究紀要. 第34号. (1989)
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[Publications] 藤田治彦: 日本建築学会近畿支部研究報告集. 第28号. 817-820 (1988)
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[Publications] 宮島久雄: 京都工芸繊維大学アパレル科学研究センター研究報告. 第7号. 125-131 (1988)
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[Publications] 吉積健: 映像と理論. 第7巻3号. 9-17 (1988)
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[Publications] 藤田治彦: "風景画の光" 講談社, 204 (1989)