1988 Fiscal Year Annual Research Report
日本周辺北方諸文化に関する比較研究と基本文献データベースの作成
Project/Area Number |
63301047
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小谷 凱宣 名古屋大学, 教養部, 教授 (40111091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 史郎 国立民族学博物館, 第一研究部, 助手 (70178648)
煎本 孝 北海道大学, 文学部附属北方文化研究施設, 助教授 (50124227)
斎藤 晨二 名古屋市立大学, 教養部, 教授 (70094373)
渡辺 仁 早稲田大学, 文学部大学院, 教授 (90011478)
大林 太良 東京大学, 教養学部, 教授 (20012263)
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Keywords | アラスカ / シベリア / 民族学 / 北方文化 / 原住民文化 / アイヌ |
Research Abstract |
1.昭和63年度に2回の研究会を開催し、主としてシベリアとアラスカの原住民諸文化に関する研究の現状を報告し、議論をした。加藤九祚は「シベリア諸文化研究の問題点」を、渡辺仁は「北方狩猟採集民の世界観」をそれぞれ報告し、環極北地域の民族学研究の現状を概観した。ついで、各分担研究者がそれぞれの研究分野についての研究報告をおこない、現時点における各分野の研究の現状と問題を指摘し、それについて議論を深めた。報告者とそのテーマは以下の通りである。 井上紘一「17世紀のシベリア:その実体と研究の進展」、佐々木史郎「アムール川、サハリンの諸民族に関する17〜19世紀のロシヤ文献について」、同「ネネツ族自治区踏査報告」、黒田信一郎「ギリヤークのコスモロジーと動物たち」、斎藤晨二「居住環境としてみた『寒冷ステップ』」、津曲敏郎「内モンゴルのエウェンキ語調査概要」、伊東一郎「東欧におけるシベリア研究の歴史と現状」、小谷凱宣「アラスカ原住民の潜在的諸権利とその容認」。各報告者はこれらの報告内容に基づいて論文を執筆し、来年度末までに論文集を作成する予定である。 2.北方諸文化に関する文献データベースの作成は、アイヌ文化に関する文献については北海道大学文学部附属北方文化研究施設で、そのほかのシベリア・アラスカの諸文化の文献については名古屋大学教養部で、それぞれ作業を進めた。 アイヌ文献は北海道大学大型計算機センターのADABASを利用しておこない、各文献について36項目をとりあげ、現在も入力を進めている。一方、シベリア・アラスカの雑誌論文については、名古屋大学大型計算機センターのFAIRSを利用して作業を進め、各文献について11項目のデータを入力中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 煎本孝: 民族学研究. 53. 125-154 (1988)
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[Publications] 煎本孝: 北方文化研究. 19. 1-96 (1988)
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[Publications] 小谷凱宣: 考古学ジャーナル. 300. 7-12 (1989)