1988 Fiscal Year Annual Research Report
中等教育における情報教育のカリキュラム開発と教師教育に関する研究
Project/Area Number |
63301100
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
西之園 晴夫 京都教育大学, 教育実践研究指導センター, 教授 (90027673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正司 和彦 兵庫教育大学, 教育学部, 助教授 (10029283)
板倉 安正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20027824)
永野 和男 鳴門教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (60107224)
下村 勉 三重大学, 教育学部教育工学センター, 助教授 (80150217)
北川 重太郎 甲南大学, 理学部, 助教授 (10068108)
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Keywords | 情報教育 / 中等教育 / カリキュラム開発 / 教師教育 |
Research Abstract |
本年度は新学習指導要領の告示の年でもあったので、特に中学校の技術・家庭科における「情報基礎」の内容、高等学校普通科における「特に必要と認められる教科」としての情報教育の内容について検討した。研究代表者の西之園が文部省の関連する委員会の委員であったこともあり、研究成果を行政に反映させることも重要な課題であった。研究成果としては、中学校における「情報基礎」の内容として、従来から行われてきた電子回路の延長としての論理回路の制作やプログラミング言語の教育よりも、応用ソフトを利用しての情報そのものを処理し操作することの重要性を指摘した。それにともなう教育内容を具体的に検討した。また、技術・家庭科における実践的研究は、これまで遅れがちであったが、板倉らを中心に現行カリキュラム内でのゆとりの時間を利用しての指導が実施され、その結果を検討した。 高等学校段階における情報教育は、そのカリキュラムの内容について現在のところ細かい規定はなく自由度が高い。したがって幅広い研究が望まれるとともに、生徒の実態を反映したカリキュラム内容にする必要がある。このような視点から兵庫県を事例として実態調査を行い、その成果から具体的なカリキュラム内容を提案した。しかしながら現時点ではその内容はまだ理念的な色合が強く、今後の研究が必要である。 教員養成大学・学部における情報教育の充実が緊急な課題になっているので、昭和63年末に全国国立大学の実態調査を実施した。その結果として、前年よりもカリキュラムは充実してきているが、受講者数はまだ限られており、選択科目として扱かわれているところが多く、今後の充実が望まれることが明らかになった。以上のような研究成果について教育工学関連学協会第2回全国大会、国立大学教育工学センター協議会、日本科学教育学会等において報告した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 正司和彦、長瀬久明、石桁正士、西之園晴夫、唐沢博、北川重太郎、永岡慶三、板倉安正、松田純雄: 教育工学関連学協会連合第2回全国大会講演論文集. 231-234 (1988)
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[Publications] 北川重太郎、石桁正士、西之園晴夫、唐沢博、板倉安正、松田純雄、永岡慶三、正司和彦、長瀬久明: 教育工学関連学協会連合第2回全国大会講演論文集. 235-238 (1988)
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[Publications] 永野和男、三宮真智子、久米弘、藤岡完治: 教育工学関連学協会連合第2回全国大会講演論文集. 451-454 (1988)
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[Publications] 南出儀一郎、板倉安正、比屋根方健: 教育工学関連学協会連合第2回全国大会講演論文集. 537-540 (1988)