1988 Fiscal Year Annual Research Report
高レベルの伝熱制御による材料の製造・加工・処理技術の向上に関する研究
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63302028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
棚沢 一郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30013105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土方 邦夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016582)
尾添 紘之 九州大学, 機能物質研究所, 助教授 (10033242)
西尾 茂文 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00111568)
小竹 進 東京大学, 工学部, 教授 (30013642)
林 勇二郎 金沢大学, 工学部, 教授 (30019765)
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Keywords | 伝熱工学 / 熱技術 / 先端技術 / 材料 / 先端素材 / 伝熱制御 / 材料製造 |
Research Abstract |
分担課題ごとに記す。(1)微小重力環境下での材料製造において重要な役割を演ずるマランゴニ対流の基本的特性を解明するために、フローティング・ゾーン法などを想定した解析を行った。(2)Pb-Sn系を対象とした凝固実験により、ラメラー、セル、デンドライトで代表される合金組織の特徴と、それが得られる条件が明らかとなった。(3)現有の自由噴流分子線実験装置に、購入した電子線銃による電子ビーム加熱装置を組込んで、自由噴流分子線による高温蒸発気体のクラスター生成装置を試作し、気相分子線の熱的条件と蒸発気体のクラスター過程の関係を研究した。(4)微細物体まわりの自然対流膜沸騰熱伝達は、サブクール状態でも飽和時と同一の無次元熱伝達率を有し、その高い熱伝達率は微細物体の急速凝固に有用であることを示した。(5)一様な外部磁場の下における液体金属シリコンの自然対流に与える外部磁場の方向の影響を三次元対流場において数値解析によって検討し、鉛直加熱壁に直交する外部磁場が最も磁場抑制が顕著であることを見出した。(6)プラズマ加熱装置ならびに冷却衝突板を製作して半導体薄膜形成実験を行い、電子顕微鏡、X線分析装置により、作成した薄膜の微細構造を明らかにした。今後、アモルファス作成のための最適条件を明らかにする予定である。(7)射出成形された樹脂の金型内における流動、冷却・固化、および応力の発生状況を可視化した。その結果、樹脂内には先ず流動に伴うせん断応力が生じ、これが樹脂充填停止後一旦緩和した後、再び熱応力が発生することを明らかにした。(8)二次元異方性を有する繊維強化金属材料について、熱伝導解析および実測による熱特性の評価方法を検討し、非定常熱応力の評価を加え、熱特性を対目的的に最適化する素材選択、空間配置の決定法を確立した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 林勇二郎: 日本機械学会講演会で発表予定(10月以降). (1989)
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[Publications] 西尾茂文、大竹浩靖: 第26回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 26. (1989)
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[Publications] 岡田和人、尾添紘之: 日本機械学会 第66期全国大会講演概要集、G801. (1988)
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[Publications] 黒崎晏夫 他: 第25回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 1. 343-345 (1988)
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[Publications] 黒崎晏夫: 日本機械学会第65期通常総会 先端技術フォーラム・基調講演・新技術開発レポート資料集. 30-32 (1988)
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[Publications] 黒崎晏夫 他: 第39回塑性加工連合講演会講演論文集. 271-274 (1988)
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[Publications] Yasuo KUROSAKI,et al.: Proc.26th National Heat Transfer Conference. (1989)
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[Publications] T.Maekawa,;I.Tanasawa.: Int.J.Heat Mass Transfer. 31. 285-293 (1988)
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[Publications] T.Maekawa,;I.Tanasawa.: Appl.Microgravity Technology. 1. 77-84 (1988)