1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63302035
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
樋口 龍雄 東北大学, 工学部, 教授 (20005317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 明法 東工大, 理工学国際交流センター, 助教授 (90114884)
西川 清 金沢大学, 工学部, 助教授 (40019774)
安浦 寛人 京都大学, 工学部, 助教授 (80135540)
西 哲生 九州大学, 工学部, 教授 (40037908)
川又 政征 東北大学, 工学部, 助教授 (70153004)
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Keywords | 並列処理 / 多次元ディジタルフィルタ / 多値論理 / 数系 / ディジタル信号処理 |
Research Abstract |
1. 並列信号処理の基礎:実時間の多次元デイジタル信号処理において要求される標本化周波数とメモリ容量、演算速度を検討した結果、ギガHzの標本化周波数、ギガビットのメモリ容量、ギガHzの乗算速度が必要となることが明らかとなった。この要求と今後の集積回路技術の性能限界を比較・検討した結果、実時間の多次元デイジタル信号処理のためには、並列処理が必要不可欠であることが明確となった。 2. 並列システム設計:多次元デイジタル信号処理のための並列アーキテクチャを検討し、2次元デイジタルフイルタのための線形アレイアーキテクチャおよび3次元デイジタルフイルタのための完全分離形並列アーキテクチャを設計した。二つのアーキテクチャは、それぞれブレッドボードで試作および並列計算機上でシミュレートされ、2次元および3次元のTV画像の実時間処理を可能とすることが示された。 3.ハードウェアアルゴリズム:信号処理における基本演算である乗算と加算の高速化のための並列および多値論理アルゴリズムを考察した。並列アルゴリズムとしては、冗長2進符号系の代数的性質を検討し、これを集積化した場合の演算速度を評価した。多値論理アルゴリズムとしては、電流モード多値演算をSD数系と剰余数系に導入し、これらの演算を集積化した場合の演算速度を評価した。その結果、これらの新しい考え方に基づく乗算器と加算器は、従来の2進重み数系の乗算器と加算器より高速となることが明らかとなった。 4.その他: 以上の研究を進める中で、(a)並列信号処理システムの適切な表現法と解析手法、(b)並列信号処理システムの自動および最適設計法、(c)並列信号処理システムの動作記述のための言語仕様を確立することが必要不可欠であることが明らかとなった。これらの課題は次年度に検討することとした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 亀山充隆、樋口龍雄: 電子情報通信学会論文誌(A). J72-A,2. 198-207 (1989)
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[Publications] 安浦寛人、田丸啓吉、辻本泰造: 電子情報通信学会論文誌(A). J72-A,2. 222-230 (1989)
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[Publications] 天野英晴、凌暁萍: 第14回システムシンポジウム講演論文集. 47-52 (1988)
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[Publications] 川又政征、山影朋夫: 1988 Joint Technical Conference on Circuits/Systems,Computers and Communications. 359-364 (1988)
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[Publications] Toshiyuki Yoshida,;Akinori Nishihara,;Nobuo Fujii.: 1988 Joint Technical Conference on Circuits/Systems,Computers and Communications. 408-413 (1988)
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[Publications] 山影朋夫、川又政征: 電子情報通信学会論文誌(A). J73-A,6. (1989)