1988 Fiscal Year Annual Research Report
地域教育環境設備の視点からみた学校施設と地域教育関連施設の連携計画に関する研究
Project/Area Number |
63302054
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
谷口 汎邦 東京工業大学, 工学部・文教施設総合研究センター長, 教授 (40016332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 勝己 東京工業大学, 文教施設総合研究センター, 助手 (30200611)
屋敷 和佳 国立教育研究所第2研究部, 研究員 (70150026)
宮本 文人 東京工業大学, 文教施設総合研究センター, 助教授 (20143688)
原 坦 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (60087278)
森保 洋之 広島工業大学, 工学部, 助教授 (80016542)
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Keywords | 学校施設 / 地域施設 / 学校と地域施設の連携 / 公民館 / 複合化 / 学校開放 |
Research Abstract |
1.学校と地域施設の全国的な連携情況を把握するため、全国人口3万以上の市町村の教育委員会を対象に調査を行った。連携については、(1)学校間の施設の共同利用、(2)学校教育における地域施設利用、(3)学校と地域施設の複合化、(4)学校施設の地域の人々への開放、の4形態に整理し、連携形態別に、連携の有無、実施の理由、問題点、施設整備に対する意向、などついて学校教育担当者より回答を得た。分析結果の概要を以下に示す。(1)全国的には学校開放を中心とした連携が行なわれている。(2)利点・問題点の分析より、学校と地域施設の連携は、地域学習環境整備において有効であると同時に、利用者にとっては利用のしやすさ、自治体にとっては財政面において有効であり、一方で管理運営面の問題の解決が不可決であることが確認された。(3)学校施設整備への意向については、学校開放展開型が約7割を占めている。生涯学習環境整備にふさわしい形態である相互活用型は、現状では1割程度と少ない。 2.連携の中でも利点が強調されると共に弊害も生じやすいと想定される学校と公民館の複合化について取り上げ、複合形態、相互活用状況、複合化に対する評価などの調査を行った。その結果、(1)学校と公民館の複合形態は大きく別棟型と体育館下型に分類され、いずれの施設でもある種の相互活用が図られており、その評価は一般的に高い。(2)複合化の際の主要な条件は、中学校体育館下型では高い頻度の相互利用を想定した施設機能と防音対策、小学校別棟設置型においては、相互の交流を深めるために管理条件を明確にしたうえで物理的境界を外すことである。 3.学校と地域施設の連携について先進的な都市である明石、豊橋、岐阜、遠野の4都市を対象に教育委員会へのヒヤリング、施設見学、利用データの収集などの現地調査を行った。これらの先進的都市調査については次年度さらに詳細な調査分析を行う予定にしている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 谷口汎邦、森保洋之、屋敷和佳、山口勝己、天川恭一: 日本建築学会 第6回地域施設計画研究シンポジウム 地域施設計画研究6. 1988. (97-102)
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[Publications] 谷口汎邦、森保洋之、屋敷和佳、山口勝己、天川恭一: 日本建築学会 昭和63年度大会学術講演梗概集. E. 345-346 (1988)
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[Publications] 天川恭一、谷口汎邦、森保洋之、屋敷和佳、山口勝己: 日本建築学界 昭和63年度大会学術講演梗概集. E. 347-348 (1988)
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[Publications] 谷口汎邦、森保洋之、熊谷昌彦、屋敷和佳、山口勝己: 日本建築学会 第7回地域施設計画研究シンポジウム 地域施設計画研究7. 1989.