1988 Fiscal Year Annual Research Report
鉱山等の地下空洞に流出する坑水の制御法に関する研究
Project/Area Number |
63302057
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺田 孚 京都大学, 工学部, 教授 (40025862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 勝彦 熊本大学, 工学部, 教授 (60109668)
水田 義明 山口大学, 工学部, 教授 (20107733)
石島 洋二 北海道大学, 工学部, 教授 (10011115)
日下部 吉彦 京都大学, 工学部, 教授 (30025978)
斎藤 敏明 京都大学, 工学部, 助教授 (90056151)
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Keywords | 坑水の流出 / 坑水制御 / 2次元 / 準3次元および3次元定常浸透流解析 |
Research Abstract |
本研究では、鉱山やトンネル等の掘削現場を対象として、原位置地下岩盤内における地下水の流動状況の調査とそれにともなう水質変化等の調査を行って、坑水源となっている地下水の岩盤内における流動挙動と坑水の流出状況の実態を調べた。一方、原位置岩盤内における地下水の流動挙動の解析法とその最適モデルの策定研究を行い、原位置調査によって得られた地下水流動特性をもちいて、種々の条件下における地下岩盤内の流動挙動と坑内空洞への流出挙動の解析を試み、坑水制御法策定の手掛りとした。坑水を流出している掘削空洞の存在する地域は見掛上一様な半無限浸透媒体とみなすことができ、採掘や掘削の影響をうけた領域を板状あるいは円柱状とした簡単な平面および軸対称モデルを用いて、有限要素法による定常浸透流解析を行って岩盤内の地下水の流動挙動を解析した。自由地下水面の形や地下空洞への流出坑水量を求めて、地盤の透水性との関係など坑水の流出に関する多くの特徴を見出した。解析に必要な地下水の涵養量や透水係数は原位置調査の結果から決定する水文学的な方法が専ら利用されるが、風化岩体における元素の溶脱量から岩盤の割れ目の発達状況を推定し、岩盤の透水係数を求める化学的な方法も検討している。また、岩盤の透水係数の異方性を考慮した浸透流解析を行い、成層構造を有する地盤内に掘削された地下空洞に流出する坑水の特徴も見出すことができた。 さらに、石炭の露天採掘における地下水問題を解析する手法として準3次元浸透流解析法を考案し、複合多層モデルの定式化を行ってその有効性を見出した。また、キングサイズの計算が可能なように、係数マトリックスの零でない要素だけを取り扱う3次元定常浸透流解析のシステムを考案した。上述の結果を総合的に検討し、鉱山学的および岩盤工学的見地から目的に応じた最適の坑水制御法を考案することにしている。
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Research Products
(1 results)