1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63304017
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
飴山 實 山口大学, 農学部, 教授 (90022053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 啓 筑波大学, 応用生化学系, 教授 (30035951)
左右田 健次 京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)
児玉 徹 東京大学, 農学部, 教授 (30011901)
河合 富佐子 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (60118007)
加藤 暢夫 鳥取大学, 工学部, 教授 (50026556)
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Keywords | ピロロキノリンキノン / キノプロティン / 新規な補酵素 / 生育促進活性 |
Research Abstract |
本研究は18名の研究者によって推進され、PQQの生理化学的性炭を解明し、あわせてPQQ酵素の酵素分数学上の位置づけを明確にすることを目的とした総合研究である。対象となる代謝系は動物、植物及び微生物と広範囲にわたり、対象となる酵素を具体的に把握するために、各研究者それぞれの立場でスクリーニングから開始された。アニリン分解過程に関与する酵素、メタノール代謝、ポリエチレングリコール代謝、リグニン代謝、ニトロアルカン類、ニトリル類、ハロアミノ酸、芳香族アルコール及び同アルデヒド等における酵素等の中にPQQ酵素の存在が強く示唆される結果がすでに得られており、今後の大きな展開が期待される。植物に関してはユリの花粉の発芽がPQQによって促進されることが示され、いくつかのPQQ酵素の関与が考えられる。動物に関しては臓器からPQQ酵素を検索する一方で、飼料中に含まれるPQQの定量を行って、PQQを含まない飼料を創製することによって、動物の示す代謝活性がどのような影響を受けるか調べることで、PQQ酵素の存在を示すことができるとの考えに立って実験が推進されている。微生物起源の酵素では既知のPQQ酵素に関連する酵素の中にはPQQ酵素が数多く見出されつつある。例えば、ポリエチレングリコール、2級アルコール酸化酵素、アニリン分解系にその例を見ることができた。さらに興味ある知見は、PQQ酵素の存在については不明のままであったリグニン分解系や水素細菌にPQQ酵素の検索が具体的にすすめられるようになったことも特筆すべきことといえる。これらの研究成果の一方で、PQQの存在状態について、酵素タンパクへの結合様式をも含めた解析も進行していて、酵素から切り出されるクロモフォアをPQQペプチドと同定する際に大きな力を発揮するものといえる。その他紙面の都合で割愛せざるを得ないが、ほぼ予定通りの研究成果であるといえる。
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Research Products
(18 results)
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[Publications] O.Adachi.;K.Okamoto.;E.Shinagawa.;K.Matsushita.;M.Ameyama: BioFactors. 1. 251-254 (1988)
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[Publications] E.Shinagawa.;K.Matsushita.;K.Nakashima.;O.Adachi.;M.Ameyama.: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 2255-2263 (1988)
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[Publications] K.Matsushita.;E.Shinagawa.;O.Adachi.;M.Ameyama.: FEMS Microbiology Letters. 55. 53-58 (1988)
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[Publications] O.Adachi.;K.Matsushita.;E.Shinagawa.;M.Ameyama.: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 2081-2082 (1988)
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[Publications] O.Adachi.;E.Shinagawa.;K.Matsushita.;M.Ameyama.: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 2083-2084 (1988)
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[Publications] L.B.Xiong.;J.Sekiya.;N.Shimose.: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 1065-1066 (1988)
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[Publications] 飴山實: 日本農芸化学会誌. 62. 1185-1193 (1988)
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[Publications] Osao Adachi: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 2083-2084 (1988)
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[Publications] Osao Adachi: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 2081-2082 (1988)
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[Publications] Eiichi Tamiya: Analytica Chimica Acta. 207. 77-84 (1988)
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[Publications] Kazunobu Matsushita: FEMS Microbiology Letters. 55. 53-58 (1988)
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[Publications] Emiko Shinagawa: Agricultural and Biological Chemistry. 52. 2255-2263 (1988)
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[Publications] Osao Adachi.: BioFactors. 1. 251-254 (1988)
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[Publications] 足立収生: 蛋白質 核酸 酵素. 33. 2626-2627 (1988)
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[Publications] Kazunobu Matsushita.: Journal of Biochemistry NO.4,. 105. (1989)
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[Publications] Emiko Shinagawa.: Agricultural and Biological Chemistry.
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[Publications] Emiko Shinagawa.: submitted to Agricultural and Biological Chemistry.
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[Publications] Minoru Ameyama.: submitted to International Journal of Systematic Bacteriology.