1988 Fiscal Year Annual Research Report
医学研究・教育と診療支援システム構築に関する総合的研究
Project/Area Number |
63304055
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 通敏 大阪大学, 医学部附属病院(医療情報部), 教授 (30028401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 裕 大阪大学, 医学部附属病院(医療情報部), 助教授 (20127252)
里村 洋一 千葉大学, 医学部附属病院(医療情報部), 教授 (10009582)
開原 成允 東京大学, 医学部附属病院(中央医療情報部), 教授 (30010234)
北添 康弘 高知医科大学, 附属医学情報センター, 教授 (90112010)
野瀬 善明 九州大学, 医学部附属病院(医療情報部), 教授 (20038920)
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Keywords | 医療情報学 / 病院情報システム / 情報科学 / 知識工学 / コンピュータネットワーク / 人工知能 / データベース |
Research Abstract |
初年度の研究は、医療情報の基礎的認識について、分担研究を推進するとともに、2回の総合研究集会を開催し、研究推進の調整を行った。本年度の主な研究成果を列挙する。 1.医療情報の特徴抽出:診療行為により発生する情報の種類を系統的に分類し、情報工学的に特徴を抽出した(開原、桜井、石川、稲田)。 2.文字情報の知識工学的解析:医療情報の特徴の一つである現病歴など記述的文字情報を構造的に認識するため、知識工学的手法を導入し解析した(里村、武田、大橋)。 3.画像情報の認知工学的解析:情報量が膨大な医用画像の取り扱いに関する基礎的検討を行った。医療情報システムにおける医用画像の位置づけを明確化した(高橋、北添)。 4.医療行為の意思決定における医療情報分析:診断・治療過程と医療情報の関連を情報科学的に分析した(井上、開原、野瀬)。 本年度の特に重要な研究成果は、国立大学医療情報ネットワークの構築である(開原、足達、大橋、井上、野瀬)。学術情報センターの大型計算機センター網をインフラストラクチャとして利用し、各附属病院の病院情報システムを結合する画期的なネットワークの形成である。次年度より本格稼働の体制が確立するので、医療情報の特質に基づくデータベース構築 とくに多種多様時系列的な医療データベースの基本設計を行う予定である。 また、電子カルテと医用画像データベース・マネージメントシステムについては、次年度の重点課題として研究を推進することとなった。さらに、我が国の医療情報学領域を特設に進歩させるため、本総合研究の成果を教科書的編集した研究報告書として刊行する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 井上通敏: 医療情報学. 8(2). 91-105 (1988)
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[Publications] 野瀬善明: 医療情報学. 8(4). 339-346 (1988)
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[Publications] 北添康弘: 医療情報学. 8(2). 157-169 (1988)
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[Publications] 開原成允: 第8回医療情報学連合大会 論文集. 365-368 (1988)
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[Publications] 里村洋一: Biomedical Engineering. 2(8). 517-520 (1988)
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[Publications] 武田裕: Physics in Medicine & Biology. 33(Suppl1). 200 (1988)