1988 Fiscal Year Annual Research Report
慢性病患者のセルフケアの構造と看護の役割に関する研究
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63304057
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
中西 睦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (00070681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 かよ子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師
井部 俊子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (20193641)
雨宮 悦子 神奈川県立衛生短期大学, 看護科, 助教授
小野 鶴子 岡山大学, 医療技術短期大学, 助教授 (10020025)
兼松 百合子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (20091671)
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Keywords | 慢性病看護 / セルフケア / 自己管理 / 保健行動 / 患者行動 / ソーシャルサポート / 民間療法 / 患者-医療者関係 |
Research Abstract |
本研究のために開発した測定具(民間療法利用度質問表、治療処方の難易度質問表、患者-医療者関係スケール、セルフケア達成度スケール、ソーシャルサポートスケース日本語版)のもつ内部整合性を検討するため、予備調査を行った。 調査手続き:平成元年2月3日〜15日までの間に都内2総合病院の内科外来においてサンプルング基準に照らして選択した通院患者110名に質問紙を配布、郵送法による回答を依頼し、75名の回答者をえた。このうちすべてのスケールに完全に回答しているものを完全回答(n=37)として扱い、この分について統計的解析を行った。また75名中20名から同意を得て面接を行った。統計的解析結果のおもなものを以下に記す。 結果:(1)患者-医療者関係スケール;当初作成した10項目のうち1項目のみ全体スコアとの相関が-0.2521(p=0を棄却するrの限界値=0.325)であったため、これを除いて9項目で構成したものを主成分分析した結果、第1因子寄与率52.7、累積比は第2因子で65.1%、内部整合性はα係数でみたところ0.835で高い信頼性がえられた。 (2)セルフケア達成度スケール;当初設けた12項目それぞれの全体スコアとの相関はすべて上記のrの限界値を越えていたため、そのまま12項目を採用した。主成分分析の結果は第1因子寄与率39.8、累積比は第2因子で53.3%、内部整合性はα係数で0.835と、これまた高い信頼性スコアをえた。 (3)ソーシャルサポートスケール;これはオリジナル版(Brandt,PA et al,1981)25項目を翻訳して用い、α係数0.889をえた。この値はオリジナル版についての報告0.89と一致していた。 上記のごとく、作成したスケールの内部整合性はいすせれも大であった。なお、変数相互の関係や面接データについての分析結果は省略する。
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