1988 Fiscal Year Annual Research Report
バイオサイエンス・バイオテクノロジーの高校生物カリキュラムの開発とその教材化
Project/Area Number |
63304064
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
太田 次郎 お茶の水女子大学, 理学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 博 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (00169608)
吉岡 亨 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70046027)
重信 陽二 鳴門教育大学, 自然系, 教授 (00123779)
山田 卓三 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (00144618)
今堀 宏三 鳴門教育大学, 学長 (80029602)
|
Keywords | バイオサイエンス / バイオテクノロジー / 高校生物 / カリキュラム開発 / 教材化 |
Research Abstract |
総合研究Aとして、本研究課題を遂行するために、初年度である本年度に2回の班会議を行った。第一回班会議 (昭和63年8月、東京) では、(イ)本総合研究の主旨、(ロ)各班員の研究内容の紹介と方針の決定、(ハ)研究協力者の確定と研究体制の整備、(ニ)本総合研究の2年間の方針 (雑誌の特集号を出す事とビデオ教材の作成)の決定、などを行った。第二回の班会議(平成元年1月、熱海)では、各班員のこの一年間の研究の進行状況が報告された。山極班員は、新学習指導要領に於けるバイオテクノロジーの位置づけを解説した。重信班員は高校教員を対象にバイオテクノロジーに関するアンケートを行い、教材化に関して授業では多くの高校で扱っているが、実験としては設備の不十分さや内容のむずかしさ故にとりあげられている例が少ない事が報告された。山田班員は農業高校に於ける植物バイオテクノロジーの教育の現状(かなり高度な事まで生徒が生き生きととり組んでいる)を報告された。吉岡班員はショウジョウバエの行動に関する変異株を教材化する方法について報告した。貝沼研究協力者はプラスミドDNAの調製とそれを用いた形質転換実験を高校教育現場で実践した経験を報告した。山根班員は、高校教育用の組替え実験系として、プラスミドpHSG298をβ-ガラクトシダーゼ遺伝子をマーカーとして活用した例を開発した。鎌田班員は植物ホルモンの作用を教育する際に、染料用アマが大変有効である事を示した。太田班長は真性粘菌の簡単な培養法を開発し、その教材化への展望を示した。久保田班員は両生類 (イモリ) の胚は年間を通じて容易に実験に利用できる事と、発生過程の走査型電子顕微鏡による観察結果を報告した。篠沢班員はニワトリの発生過程のラップ法による観察を行い、心臓の拍動に対するホルモンの作用を示す実験系の開発の可能性を示した。以上の様に、バイオテクノロジーの各分野について、総合的な教材を作成し、まとめを行う展望を持った。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] 今堀 宏三: 科学と薬学の教室. 1(6). 16-17 (1988)
-
[Publications] 山田 卓三: 生物教育. 28(1). 19-28 (1988)
-
[Publications] Hashimoto, Y.; R, Nakamura.; T, Yamada.: Cytologia. 53. 337ー340 (1988)
-
[Publications] Fukunaga, S.; H, Iwamoto.; M.Shigenobu, Y.; Shinozawa, T.: Microbiol. lmmunol.32(1). 115-117 (1988)
-
[Publications] Inoue, H. ; Yoshioka, T. ; Hotta, Y.: J. Biol Chem. (in press). (1988)
-
[Publications] K. Ishikawa,; H. Kamada,; H, Harada.: Plant and Cel Physiology,. 29(7). 1171-1175 (1989)
-
[Publications] 太田 次郎 訳: 遺伝子クローニング入門. 1988. (1-265)
-
[Publications] 鎌田博、小林克徳: ハイテクによる野菜の採種. 138-144 (1988)