1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63308012
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
眞崎 知生 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60009991)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 義雄 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10132739)
鍋島 陽一 国立精神神経センター, 神経研究所, 部長 (60108024)
小沢 〓二郎 国立精神神経センター, 神経研究所, 部長 (20014178)
嶋田 裕 千葉大学, 医学部, 教授 (70009116)
大日方 昂 千葉大学, 理学部, 教授 (40012413)
|
Keywords | 筋発生 / 筋分化 / 筋フィラメント形成 / 筋蛋白質合成 / 収縮構造 |
Research Abstract |
筋細胞の発生分化の研究全般について、また特にその過程における細胞および細胞内構造物、すなわち収縮構造の形成の調節機構に関する国内外の研究状況について主として細胞生物学、分子生物学的立場から検討を加えた。さらに今後「筋分化における可塑性」という問題に絞ることによってこの研究領域がどの方向に展開するのか、特にわが国においてこれをどのような方向に発展させるのが最も良いのかという問題について検討を加えた。さらにこの研究組織の研究分担者が現在までに行ってきた研究を踏まえて、この研究領域にどう貢献することが出来るかという点を検討した。 その結果、わが国におけるこの分野の研究はいくつかの点で世界をリードをしてきたが最近の分子生物学的手法を用いての筋細胞分化の決定、筋蛋白質の発現調節の研究では残念ながら欧米諸国に遅れをとっている。しかし、収縮構造形成、筋細胞の形態形成の研究の面ではいまだに独創性においても、その業績の上においても世界をリードしている。このような状況ではあるが、現在同様なプロジェクトが米国でも数カ所で進行しているとの報告があり、この研究組織態勢を整えて、わが国でもこの領域の研究を強力に推進させることが緊急の課題である。その際にわが国で今までにそれぞれ独立に行われてきたこの領域のユニークな研究をまとめて、全体として分子生物学的分野での米国の研究にも対抗出来るような形で発展させておくことがわが国の将来の筋発生研究のためにも重要であることが指摘された。そこで、非筋細胞の細胞骨格の研究者を加えて重点領域「アクチン系細胞骨格の形成の分子機構」を設定し、共にこの研究領域の推進にあたることが相互により効果的であると結論された。
|
-
[Publications] C.Arimura;T.Suzuki;M.Yanagisawa;M.Imamura;Y.Hamada;T.Masaki: Eur.J.Biochem.177. 649-655 (1988)
-
[Publications] O.Saitoh;T.Arai;T.Obinata: Cell Tissue Res.252. 263-273 (1988)
-
[Publications] M.Komiyama;K.Ito;Y.Shimada: Anatomy and Embryology. 176. 183-189 (1987)
-
[Publications] K.Arahata,et al.: Nature. 333. 861-863 (1988)
-
[Publications] M.Shirakata,et al.: Mol.Cell Biol.8. 2581-2588 (1988)
-
[Publications] M.Imamura;T.Endo;M.Kuroda;T.Tanaka;T.Masaki: J.Biol.Chem.263. 7800-7805 (1988)