1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63400010
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
若木 太一 長崎大学, 教養部, 教授 (40071998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永松 実 長崎市立博物館, 学芸員
安田 克広 長崎大学, 歯学部, 教授 (50013884)
兼重 護 長崎大学, 教育学部, 教授 (40039433)
岡林 隆敏 長崎大学, 工学部, 助教授 (90039686)
佐久間 正 長崎大学, 教養部, 助教授 (80128181)
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Keywords | 蘭学 / 洋学 / 通詞 / 翻訳 / 会話 / 和解(わげ) / 医学 / 博物学 |
Research Abstract |
平成元年度は、昨年度に引き続きオランダ人のもたらした諸科学(医歯学・天文学・数学・生物学・土木建築など)及び思想・言語・絵画などの資料や遺構の調査・収集を行なった。本年度は北は函館、南はわれわれの地元長崎、そして関東圏・関西圏の重点的図書館・博物館らの調査を行ない、分担したテ-マに従って資料の整理・分析を進めた。 (1)日本文献の調査・収集 主として若木が生活・風俗・文化及び言語資料の収集を継続した。国会図書館・東洋文庫・内閣文庫・国文学研究資料館・長崎市立博物館・長崎県立図書館・長崎大学付属図書館などの調査で、『和蘭話訳後集』など多数の注目すべき資料を収集した。 (2)輸入図書の調査・収集 安田は江戸幕府旧蔵書の調査を引き続き行ない(国会図書館)、東北大学文学部へ内地研修に出かけた佐久間は、狩野文庫その他の資料調査を行なった。 (3)絵画資料の調査 兼重はオランダ写実画に影響を受けた川原慶賀の絵画技法についての分析を行ない成果を報告した。古写真の収集と整理目録化を進めた。若木は風俗資料として調査・分析を行なった。 (4)土木技術の調査 岡林は主として長崎南山手・大浦地区の外国人居留地の建築物や石畳などの調査をして、西洋の技術の痕跡を分析した。 (5)埋蔵資料の調査 出島出土のクレ-パイプ、陶磁器、動物の骨などの発掘・調査を永松が引き続き行なった。 (6)日蘭関係洋学資料(94点)を購入し、目録化を進めた。
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