1990 Fiscal Year Annual Research Report
高密度生活空間における臭気指標の確立と空気質の総合的評価法に関する研究
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63420044
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
落藤 澄 北海道大学, 工学部, 教授 (50001152)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 真太郎 北海道大学, 工学部, 助教授 (90002279)
澤登 龍彦 北海道大学, 工学部, 助教授 (30001150)
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| Keywords | 高密度生活空間 / 臭気指標 / 室内空気質 / 生体機能 / 空気環境試験室 / 必要換気量 / 合成二分子膜センサ- / ニュ-ラルネットワ-ク |
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| Research Abstract |
本年度は、昨年度までの臭気指標に関する主観評価実験および生体機能計測法による評価実験の継続とともに、最終年度のまとめとして、合成二分子膜ニオイセンサ-とニュ-ラルネットの臭気指標の確立と空気質の総合評価法への応用について重点的に検討した。
嗅覚の受容構造と比較的類似した合成二分子膜センサ-による体臭評価の実験では、センサ-値と臭気強度、認容性、不快性の主観評価値との対応関係を調べた。被験者は、22ー26歳の青年男子で、試験室内の滞在者と判定者の2グル-プからなり、滞在者は6名と9名の2種類の条件で実験を行った。判定者は10名で、全実験を通じて同一とした。主観評価値とセンサ-値との間では、有意水準0.5%で相関関係が認められるが、主観評価値とCO_2濃度との間では、有意水準5%でも相関関係が見出せない項目が多かった。体臭のような低濃度多成分の評価に、今回のセンサ-が、より有効であることを確認するとともに、このセンサ-が嗅上皮膜のように疎水性ではないが、実用に値することもわかった。
一方、最近の知見によれば、嗅細胞の膜組成は少しずつ異なり、各嗅細胞は種々の物質に対して異なった応答特性を示し、神経束全体での応答パタ-ンが物質ごとに異なると考えられる。このことは、臭気評価にニュ-ラルネットワ-クが有効であり、臭気評価システムへの応用を検討した。第一段階として、合成二分子膜センサ-値、CO_2濃度、臭気強度を入力とし、出力に認容性、不快性の評価値をとるものを検討した。入力層へ合成二分子膜センサ-の他にも膜性質の異なるセンサ-あるいは現有のマルチガスモニタ-計のによる計測値など、可能な限り多く組み入れ、かつ学習パタ-ンの組み合わせを多様化させることによって、本格的な臭気評価ニュ-ラルネットワ-クシステムとしての完成が期待できる。
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[Publications] S.Yokoyama,K.Ochifuji and H.Kondo: "Perceived Air Quality and Physiological Function" Indoor Air '90. 1. 673-678 (1990)
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[Publications] S.Yokoyama and K.Ochifuji: "Statistical Models of Multicomponents of Indoor Air Quality" Indoor Air '90. 4. 151-156 (1990)
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[Publications] 横山 真太郎・落藤 澄・近藤 肇・伊東 恵・依岡 聡: "生体機能計測法による室内空気質の感覚成分に関する研究" 空気調和・衛生工学会 学術講演会講演論文集. 281-284 (1990)
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[Publications] 横山 真太郎・落藤 澄・宇多 寛人: "感覚性室内空気質評価へのニオイセンサ-とニュ-ラルネットの応用" 空気調和・衛生工学会北海道支部 学術講演論文集. 25. 53-56 (1991)
