1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63430014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
曽我 直弘 京都大学, 工学部, 教授 (80026179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 勝久 京都大学, 工学部, 助手 (80188292)
中西 和樹 京都大学, 工学部, 助手 (00188989)
平尾 一之 京都大学, 工学部, 助教授 (90127126)
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Keywords | フッ素ド-プシリカガラス / オキシナイトライドガラス / 弾性異常 / 3バンド理論 / 双ロ-ラ-法 / スパッタ法 |
Research Abstract |
無機非晶質の中距離構造とその制御に関する研究のうち本年度の研究成果を以下に項目別にまとめて述べる。 1.フッ素をド-プしたシリカガラスの弾性異常現象を解明する目的で液体ヘリウム温度まで測定可能な立方体共振法に基づく弾性率測定装置を開発し、広い温度範囲での弾性異常に関する定量的な測定デ-タを得た。同時に50K付近での内部摩擦を測定し、その温度依存性からシリコンー酸素結合の横ずれ振動における活性化エネルギ-を算出した。その結果、フッ素のド-プに伴い活性化エネルギ-の低下が認められた。この事実と赤外およびラマンスペクトルの結果に基づき、フッ素ド-プによる異常性の増大を定性的に説明することに成功した。 2.イメ-ジ炉と双ロ-ラ-を組み合せた装置により、窒素と高濃度に含有するオキシナイトライドガラスの作製に成功した。ガラスの比熱を液体窒素温度付近から400kまでの温度範囲で測定し、それを3バンド理論を用いて解析した結果、ガラス中の化学結合力が窒素の導入により高められていることが明らかになった。また、同じガラスが極めて高い弾性率を有することが見出された。 3.スパッタ法で非晶質酸化物薄膜を生成する過程でのプラズマ中における気相反応を質量分析法を用いて調べた。出発物質によらず気相中には金属原子と金属の一酸化物分子が存在し、金属が酸素と反応して一酸化物を生成する過程が律速段階であると考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kazuyuki Hirao: "Ionic Motion and Molecular Dynamics Simulation of Oxyfluoride Glass" Proc.Int.Symp.on Halide Glass. 515-519 (1989)
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[Publications] Naohiro Soga: "Ionic Conduction of Oxyfluoride Glass Prepared by Rapid Quenching Method" MRS Int'l.Mtg.on Adv.Mats.3. 535-543 (1989)
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[Publications] Setsuhisa Tanabe: "Preparation and Optical Absorption of Oxyfluoride Glasses Containing a Large Amount of Lead Ions" Proc.32nd Japan Cong.on Mat.Res.1989. 158-163 (1989)
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[Publications] Kazuyuki Hirao: "High Fluoride Conduction of Oxyfluoride Glasses Containing Heavy Metal Ions" J.Soc.Mat.Sci.Japan. 38. (1990)