1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63430020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松橋 通生 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (40013297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 啓子 東京大学, 応用微生物研究所, 教務職員
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Keywords | 細胞分裂 / 細胞壁 / ペニシリン結合蛋白質 / 大腸菌 / 黄色ブドウ球菌 / 初期胚発生 / メチシリン耐性 / 細胞膜 |
Research Abstract |
1.大腸菌の細胞生長・分裂に関与する遺伝子群の局在する染色体上のmra領域の遺伝子解析とDNA配列決定を行い、細胞分裂に関する新しい遺伝子ftsWを発見しそのDNA配列を明らかにした所、この遺伝子は枯草菌の胞子形成遺伝子の一つspoVEと極めてよく似ていることがわかった。また恐らく一つの遺伝子に存在すると思われる二つの表現形質の異る変異、すなわち細胞分裂変異fts-36と細胞生長変異its-33を見出した。 2.メチシリン耐性ブドウ球菌の耐性原因と考えられるペニシリン結合蛋白質MRSA-PBPの遺伝子mecAをクローン化して感受性ブドウ球菌に導入してこれをメチシリン耐性にかえ、このようにしてmecA遺伝子すなわちMRSA-PBPがブドウ球菌のメチシリン耐性の原因であることを明らかにした。 3.大腸菌の細胞生長に機能するペニシリン結合蛋白質の精製と結晶化をすすめ、無定形のアグリゲートを伴わない単一の結晶を作る条件を明らかにした。更に結晶した蛋白質のN-末端構造を明らかにした。 4.細胞分裂と拮抗して細胞の生長をプログラム通りに行い、大腸菌細胞の捍菌形態を決定する遺伝子mreBのDNA配列を決定し、更にこの遺伝子の機能の詳細を明らかにする情報を得た。 5.大腸菌及び酵母から、細胞複製に関与する構造的蛋白質の分離・精製を進めた。 6.マウス初期胚発生の実験を進め、未受精卵及び未受精卵と受精卵とのキメラより半数体細胞を培養し、半数体細胞株樹立のための条件検討を行った。
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[Publications] Akiko TAKASUGA: JOURNAL OF BIOCHEMISTRY. 104. 822-826 (1988)
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[Publications] Tsutomu TSURUOKA: JOURNAL OF BACTERIOLOGY. 170. 229-235 (1988)
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[Publications] Masaki DOI: JOURNAL OF BACTERIOLOGY. 170. 4619-4624 (1988)
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[Publications] Kimiko UBUKATA: JOURNAL OF BACTERIOLOGY. 171. inpress (1989)
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[Publications] Masaaki WACHI: JOURNAL OF BACTERIOLOGY. 171. submitted (1989)
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[Publications] Fumitoshi ISHINO: JOURNAL OF BACTERIOLOGY. 171. submitted (1989)
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[Publications] Fumitoshi ISHINO: "Antibiotic Inhibition of Bacterial Cell Surface Assembly and Function" American Society for Microbiology,Washington DC,USA, 285-291 (1988)
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[Publications] Min Dong SONG: "Antibiotic Inhibition of Bacterial Cell Surface Assembly and Function" American Society for Microbiology,Washington DC,USA, 352-359 (1988)