1989 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルパ-/インデュ-サ-成分の多い胸管リンパ球から誘導した抗腫瘍性細胞の臨床応用
Project/Area Number |
63440049
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
松本 純夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 講師 (80124957)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 規夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助手 (30201635)
水野 有朋 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助手 (50200019)
|
Keywords | 胸管リンパ球 / Lymphokine activated killer / beta_2 microglobulin / 免疫療法 / キラ-T細胞 |
Research Abstract |
胸管リンパ球(Thoracic duct lymphocyte:TDL)は末梢血リンパ球(Peripheral blood lymphocyte:PBL)に比べヘルパ-/インデュ-サ-成分が多く、TDLから誘導したLymphokine activated killer(TDLーLAK)もヘルパ-/インデュ-サ-成分が多い。in vitroではPBLーLAKとほぼ同等の抗腫瘍性を示したこともあり、臨床効果はより高くなるのではと期待した。現在まで肝臓癌2例、大腸癌2例、胃癌1例、膵癌1例の計6例に対しLAK移入療法を試みた。すべて肝転移例で、移入経路は肝動脈経由とした。LAK移入数は1.1〜9.3×10^9であった。PRは1例、NCが4例、PDが1例であった。PRの1例は肝臓癌でNCの内2例は大腸癌で、抗腫瘍効果でみる限りは胃癌よりも肝臓癌、大腸癌に効果が期待されると考えた。また腫瘍縮小のみられた肝臓癌症例とほかの症例の相違点を検索することを目的として原発巣の免疫染色をしたところ、β_2 microglobulin(BMG)陽性であった。NC、PDの症例では陰性であった。BMGは組織適合抗原のClass1抗原に組みこまれたものであり、キラ-T細胞(Tc)はClass1抗原を認識して細胞障害性を発揮する事実を考え合わせると注目すべき事実と思われた。本年度の癌学会で発表予定である。
|
Research Products
(1 results)