1988 Fiscal Year Annual Research Report
光力学的癌治療における新しいより有効な光感受性物質の利用と開発に関する研究
Project/Area Number |
63440060
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
久住 治男 金沢大学, 医学部, 教授 (70019537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 優 福井医科大学, 医学部, 教授 (60079720)
打林 忠雄 金沢大学, 医学部付属病院, 講師 (90151894)
内藤 克輔 金沢大学, 医学部付属病院, 講師 (60115251)
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Keywords | 光力学的癌治療 / 光感受性物質 / 光子計測法 / 蛍光分光光度計 |
Research Abstract |
(1)新規光感受性物質としてのポリエチレングリコール結合ヘマトポルフィリン(PEGーHp)による腫瘍集積性および光力学的治療効果について、KKー47膀胱癌移植ヌードマウスを用いて比較検討した。PEGーHpはHpDに比し、24時間および48時間に有意に高い腫瘍集積が認められた。HpDおよびPEGーHp投与後のレーザー照射による光力学的殺細胞効果の比較では、PEGーHpはHpDと同程度以上の抗腫瘍効果が認められた。 (2)フタロシアニン金属錯体(AlPC)の腫瘍親和性は、HpDに比し高く、KKー47膀胱癌移植ヌードマウスを用い、光力学的殺細胞効果について検討した。AlPCはHpDに比し、670nmのレーザー光照射により高い抗腫瘍効果が認められた。アドリアマイシン(ADM)とHpD光力学的効果の併用について検討した。invitroにおけるKKー47細胞を用いた両剤の投与順序の検討では、ADMおよびHpDの細胞内取込み量は同時投与により最も高値が得られ、レーザー照射による殺細胞効果はADM取込み後のHpD投与により最も高かった。 (3)さらにヘマトポルフィリンゲルマニウム錯体、フタロシアニン金属錯体等の光化学反応効率を検討し、その有用性を見出すため現在吸収分光光度計、蛍光分光光度計および時間分解蛍光分光光度計を用いて検討中である。 (4)腫瘍内取込みHpDの蛍光を光子計測法により検討した。Vx2癌移植家兎膀胱を用いた実験では、HpD投与膀胱では腫瘍に一致した明瞭なフォトン集積像が得られた。一方正常な膀胱粘膜部にも軽度のフォトン集積が認められたが、腫瘍のimaging低下をもたらすものではなかった。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] N.Miyoshi: Int.J.Hyperthermia. 4. 203-209 (1988)
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[Publications] N.Miyoshi: Photomedicine and Photobiology. 10. 69-82 (1988)
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[Publications] N.Miyoshi: Lasers in Medical Science. 3. 179-184 (1988)
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[Publications] A.Hirata: Photomedicine and Photobiology. 10. 223-224 (1988)
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[Publications] S.Mihara: Photomedicine and Photobiology. 10. 221-222 (1988)
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[Publications] M.Nitta: Photomedicine and Photobiology. 10. 231-234 (1988)
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[Publications] K.Komatsu: Photomedicine and Photobiology. 10. 177-179 (1988)
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[Publications] N.Miyoshi: Lasers in Medical Science. 3. 185-193 (1988)
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[Publications] 平田昭夫: 日本レーザー医学会誌. 9. 325-326 (1988)
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[Publications] 三原信也: 日本レーザー医学会誌. 10. 303-306 (1988)
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[Publications] 打林忠雄: 日本泌尿器科学会雑誌. 79. 807-813 (1988)
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[Publications] 打林忠雄: 日本レーザー医学会誌. 8. 11-17 (1988)