1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63440067
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大島 浩一 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (40176871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河西 庸二郎 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (80211184)
豊田 英治 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (70207645)
白神 史雄 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50187530)
小西 玄人 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (90205435)
松岡 徹 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (10165780)
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Keywords | エラスチン / 脈絡膜毛細血管 / 網膜色素上皮細胞 / Polymerase Chain Reaction法 / in situ hybridization / 老人性円盤状黄斑変性症 |
Research Abstract |
老人性円盤状黄斑変性症では、視機能にとって重要な黄斑部に、脈絡膜より網膜下にむかって網膜色素上皮層をつらぬく新生血管が生じ、重篤な視力障害をきたす。いっぽう若年者では、このような新生血管が生じることはなく、健常な網膜色素上皮細胞とブルッフ膜が、血管新生を阻害しているのではないかと考えられている。さて、ブルッフ膜には弾性層と呼ばれるエラスチンよりなる層があり、このエラスチンの層が網膜下への血管新生を物理的に阻止するうえで、大きな役割を果しているのではないかと考えることができる。ところで、このエラスチンを産生している細胞が脈絡膜毛細血管なのか網膜色素上皮細胞であるのかは、いまのところよくわかっていない。そこで、網膜色素上皮細胞がエラスチンを産生しているか否か検討してみた。 ニワトリ網膜色素上皮細胞を培養し、線維芽細胞様にtransformした網膜色素上皮細胞からm RNAを抽出し、35S標識ヒトエラスチンc DNAをプロ-ブとして、Polymerase Chain Reaction法でエラスチンm RNAの増幅を試みた。しかしこの実験系からは、エラスチンm RNAを検出することができなかった。 そこで今後は、ラット眼球の切片上で、35S標識ヒトエラスチンc DNAをプロ-ブとして、in situ hybridizationを行ない、エラスチン産生細胞の同定を試みる予定である。
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