1990 Fiscal Year Annual Research Report
軟組織結合能と生体機能性を有する多相系人工顎・歯根材料に関する研究
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63440079
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| Research Institution | Kanagawa Dental College |
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Principal Investigator |
志村 介三 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20084725)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 亨 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90177337)
小林 優 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (00162024)
桐ケ久保 光弘 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (30186358)
木下 靭彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (70084770)
増原 英一 東京医科歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (00013772)
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| Keywords | コラ-ゲン固定化 / 多孔質ポリエチレン / 軟組織適合性 / プラズマ処理 / 人工歯根 / 緩圧機構 / 力学的適合性 / 有限要素法 |
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| Research Abstract |
1.軟組織結合能について
人工材料に軟組織に対する活性を付与し、歯肉や周囲組織と密に強固な結合をさせるため、コラ-ゲン固定化による材料の表面改質を検討した。その結果、(1)プラズマ表面処理を応用したコラ-ゲン固定化法が最も安定な固定化法であることが明らかとなった。また、これと合わせてプラズマ重合処理装置による至適プラズマ処理法や前処理法(アクリル酸グラフト重合)を確立した。(2)これによりコラ-ゲンは材料と共有結合し、生体のような水的環境下でも材料表面にコラ-ゲンを強固にしかも長期安定的に固定化することが可能となった。(3)これらの結果にもとづいてコラ-ゲン固定化ポリエチレンスポンジをラット皮下に埋入し、生体内組織反応を検討した。その結果、コラ-ゲン固定化群は非固定化群に比べ、気孔内への組織侵入は著しく促進され、侵入した組織と材料は密に結合していた。また、一年以上の長期埋入群においても、侵入した組織は生理的状態を維持しており、非固定化群に高率にみられる腫瘍形成は著しく抑制された。(4)以上から、本法は軟組織親和性を高める上で極めて有効であり、臨床応用の可能性が強く示唆された。
2.生体機能性について
人工顎・歯根材料に生体のもつ機能性を付与し、口腔の力学的環境に適合させるため,有限要素法を応用した解析,設計を行った。その結果、(1)歯は歯根膜により静荷重に対しては骨界面で応力を分散するとともに、動荷重に対しては衝撃力を理想的に緩和していることが明らかとなった。(2)このことから人工歯根を生体に調和させ、歯根膜機能を代行させるには、人工歯根に生理的変位能と衝撃緩和能を付与すべきことが強く示唆された。(3)以上の結果にもとづき、歯根内部に人工歯根膜を有する人工歯根を設計・開発した。
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Research Products
(2 results)
