1988 Fiscal Year Annual Research Report
バイオフィードバックによる精神生理反応の相互作用とその心理的機能に関する研究
Project/Area Number |
63450020
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
平井 久 上智大学, 文学部・心理学科, 教授 (40053516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩橋 俊哉 上智大学, 文学部・心理学科, 助手
廣田 昭久 上智大学, 文学部・心理学科, 助手
岡安 孝弘 上智大学, 文学部・心理学科, 助手
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Keywords | バイオフィードバック / 精神生理反応 / 心拍 / 呼吸 / 皮膚温 / 筋電図 |
Research Abstract |
申請していた実験装置等が、昨年の終わりになって初めて本研究室に設置され、その後直ち実験準備にとりかかったが、実際に実験を開始したのは年が開けてからであった。そのため、現在も実験は続行中であり、最終的な本年度の実験計画に関する結果は出ていない。実験の目的は、ヒトを用いて種々の精神作業時の各種生理学的反応変化を検討することにある。被験者は2群に分けられ、実験群には暗算2課題、気象通報を用い特定の風向きの地点を記憶させる記憶課題2課題、そして、株式相場を聞かせて上がり株の合計を暗算で計算させるより難度の高い暗算課題2課題を順次行なわせ、その課題時の末梢皮膚温、心拍、呼吸、筋肉活動、そして脳波における変化を同時に記録する。一方、統制群は実験群結果との比較検討をするために、ただ数を数える数唱課題2課題、気象通報・株式相場に関しては単にその課題を録音したテープを聞かせるという精神作業負荷をかけない課題を行わせた。最終的な結果はまだ出ていないが、仮説としては、精神的負荷をかけた実験群は負荷のない統制群に比べ、末梢皮膚温がより大きく低減するであろうと考えている。それに伴い、他の生理学的反応がどのような変化パターンを示すかを同時に検討しようと考えている。 動物実験に関しては、現在の段階では、測定に関する部分までが出来上がっている。ただし、それによるテストの結果、特に心拍のデータがかなりの数になることから、データ保管及び処理の段階で効率が良くなるように処理システムを設計する必要があることがわかった。そのため現在は、その部分を製作している。
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