1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63450084
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
新飯田 宏 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (90017947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 誠 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (30191175)
加納 悟 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (50114971)
倉沢 資成 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (40018057)
藪下 史郎 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (30083330)
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Keywords | 金融の自由化 / 金融の国際化 / 銀行取り付け / メインバンク / 株式市場の効率性 / 株式投資行動 / 金融政策 / バブル |
Research Abstract |
本年度は3年間にわたる研究の最終年度に当り、これまでに得られた研究成果の整理・検討に多くの時間が費やされた。研究成果の具体的な内容は報告書にまとめられているが、その概要は以下のとおりである。 (1)金融市場を含めて、経済活動のグロ-バル化が進行する中で、日本の市場のなかで最も閉鎖的であるとされる流通市場を取り上げ、流通系列がいかに確立していったかを理論的、実証的に検討した。 (2)昭和2年金融恐慌における銀行取り付けに関し、理論的かつ実証的に分析し、取り付けは各銀行の預貸率や自己資本率、利益率等の要因によって説明され、DiamondーDybvigの仮説が成り立たないことを示した。 (3)メインバンクの特徴を、情報生産者としての銀行機能を考えることにより説明した。 (4)日本の株式市場の効率性についてのこれまでの研究をサ-ベイし、批判的に検討した。各経済主体、とくに機関投資家の株式投資行動を実証的に検討し、必ずしも非合理的とはいえないとの結論を得た。 (5)日本の資本市場の機能、特にそれが企業行動に与える効果を理論的に検討すると共に、国際化の影響を分析した。 (6)株式市場におけるバブルの存在を検証するためのモデルを作成し、資本市場の自由化を通じて高まってきた資金の流動性と株価の関連を明らかにした。 (7)金融自由化・国際化のもとでの金融政策について、特に公定歩合の変更がどの様なマクロ経済要因により決定されてきたかをデ-タを用いて検討した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 新飯田 宏: "Review Article“Measurement of Services in an InputーOutput Framework" by K.UNO" Zeitschrift fur Nationalokonomie(Jounal of Economics). 53. (1991)
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[Publications] 藪下 史郎: "メインバンクの理論" TCERコンファレンス(1991年3月)提出論文. (1991)
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[Publications] 奥野 正寛編著,倉沢 資成: "金融市場と「情報の経済学」" 現代経済学のフロンティア(日本経済新聞社). 111-150 (1990)
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[Publications] 加納 悟,李志東(共著): "A Method of Exploring the Mechanism of Inflationary Expectations Based on Qualitative Survey Data" Journal of Business and Economic Statistics. 8. 395-403 (1990)
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[Publications] 矢野 誠: "Von Neumann Facets and the Dynamic Stability of Perfect Foresight Equilibrium Paths in Neoーdassical Trade Models" Zeitschrift fur Nationalokonomie(Journal of Economics). 51. 27-69 (1990)