1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63450097
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
草深 直臣 立命館大学, 法学部, 教授 (60077112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 高行 立命館大学, 経済学部, 助教授 (00200684)
三浦 正行 立命館大学, 法学部, 助教授 (10102162)
金井 淳二 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70066736)
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Keywords | 学校体育 / スポ-ツ / 戦後改革 / 実証的研究 |
Research Abstract |
学校体育とスポ-ツの「民主化」政策の形成・展開過程に重点をおいた分析は、学外の研究者の参加をえてかなり実証的解明が進んでいる。とりわけ、昭和63年度に行った三宅エツ女史とのインタヴュ-によって、アメリカ側と日本側の対応関係における重点のおき方の違いが示唆され、それに基づいての資料分析が進んでいる。例えば、アメリカ側が「民主化」の重点とした「対外試合基準」の論議と制定過程は、単に学校内にとどまらず、学校外の体育やスポ-ツ団体とのあり方をめぐる焦点であり、今日につながる論点が出尽されていることが理解できた。 また、学校における体育や保健科教育に対するアメリカの理論的影響についての分析を通じて、すでに戦前に蓄積されていた諸成果による改革が進められ、戦後に「上から」与えられたものは多くないのではないかと思われる。但、それを実践に移す場合に生じる混乱や困難は、理論的問題であるよりは、むしろ物的条件や主体的条件によるものが大きいと思われるのが、現時点での評価であるが、この点については引きつづき解明を急ぎたい。 さらに、草深は、学校武道の禁止・復活過程について、まとめており平成2年度の初頭に「体育学研究」に投稿の予定である。また、三浦は学校給食の戦後実施についての論文をまとめ、学校保健と教科教育との関連における給食指導の初期構想を明らかにした。 なお、この他に戦後改革初期構想のうち、主な問題についての一定のまとめを、1990年3月中の研究会において行ない、これを、日本体育学会全国大会で口頭報告する予定である。 最終年度にあたっては、収集した資料文献目録の完成とともに、問題別の個人研究と同時に、全体的総括をふくめた成果の出版を計画中である。
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Research Products
(2 results)