1988 Fiscal Year Annual Research Report
群作用をもつ場合の大域変分法の閉測地線論への応用について
Project/Area Number |
63460003
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
四方 義啓 名古屋大学, 理学部, 教授 (50028114)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沢 哲也 名古屋大学, 理学部, 助手 (20169288)
土屋 昭博 名古屋大学, 理学部, 教授 (90022673)
青本 和彦 名古屋大学, 理学部, 教授 (00011495)
森本 明彦 名古屋大学, 理学部, 教授 (30022510)
|
Keywords | 変分法 / 群作用不変性 / 結晶 / 非線型作用素 |
Research Abstract |
1.ここで取り扱う問題は、(2次元)結晶及び生体の形の数理の研究あるいは(1次元)グラフの読み取りなど、現実の問題に即したものである。我々の目標は、これらを自由に行える、従来の数学の枠にとらわれない新しい数学を、変分法の上に構築することであった。 2.上の目標に関して、一般数学理論の展開を、変分法の延長上に試みある程度の成功を得た。これらの、単一の論文としての発表は暫くおいて、現実の問題にそれぞれ即した形で、当分は、結晶の数理、生体の数理などに関した論文の一部として発表することにした。 2ー(1).結晶の数理。これは雪結晶の枝別れ問題を取り扱った。従来の物理理論によっては、枝別れの理論的解明が、不可能であるか、または非常に困難であったが、これが、ある種の拡散量の最大問題であることを導き、それによって従来の理論に欠けていた非線形項を求め、それが拡散効率とでも呼ぶべきものであることを数学的に明らかにした。 2ー(2).生体の数理。(1)に述べた手法は、確率論的な考察を加えることによって、雪結晶のみならず、生体の形の形成の理論にも適用することが可能である。これを、イースト菌の接合に関して行ったものを現在準備中である。 2ー(3).グラフの読み取り.以上は2次元的な問題であったが、さらに1次元変分法の一つの応用としてグラフのデータの読み取り問題がある。これについても一般論の展開、発表は後回しにして、脳波データについての応用を試み、ICONOSS(国際神経学会議)に発表した。 3.このようにささやかながら、一応の成功は得たが、なお、実験科学との一層の緊密な提携、さらには、実験科学に対する理論的手法の確立そのための、我々自身の手になる実験など、なすべき事は山積している。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 四方義啓: Science of form. (1989)
-
[Publications] 四方義啓: Proceedings of ICONOSS. (1989)
-
[Publications] 四方義啓: (1990)