1989 Fiscal Year Annual Research Report
プロセッサ-・アレイによる超高速デ-タ収集システムの開発
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63460019
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Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics(KEK) |
Principal Investigator |
渡瀬 芳行 高エネルギー物理学研究所, データ処理センター, 教授 (70018662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能町 正治 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (90208299)
坂本 宏 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (80178574)
苅田 幸雄 高エネルギー物理学研究所, データ処理センター, 助教授 (10044744)
藤井 啓文 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (60013439)
新井 一郎 筑波大学, 物理学系, 講師 (50134440)
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Keywords | 高速デ-タ収集系 / 並列処理 / 実時間処理 / トランスピュ-タ / プロセッサアレイ / 分散型基本ソフト |
Research Abstract |
高エネルギ-実験におけるデ-タ収集系では大量の発生するデ-タを高速に転送することも必要であるが、それらのデ-タの中から必要とされるものを選び出す判断を高速に行うことが何にもまして重要である。プロセッサアレイ(以下アレイと略す)をベ-スとして、デ-タ収集の段階で実時間にそれらの判定を行うシステムを開発している。今年度は、昨年度に行ったアレイの基本性能の評価と、大型計算機で行ったシミュレ-ションの結果に基づいて、実際にトリスタンVENUS測定器に組み込むシステムの設計及び製作、アレイ上のプログラム開発を行った。処理すべきデ-タはFASTBUS規格のモジュ-ルからプロセッサモジュ-ルを通して読み出される。このモジュ-ルは英国INMOS社製プロセッサT800トランスピュ-タを搭載した汎用CPUユニットと専用のインタ-フェ-スユニットに分かれている。CPUユニットは非常にコンパクトに設計されており、専用インタ-フェ-ス部分のみ用意すれば、さまざまな方面に応用することができる。すでにいくつかの実験での使用が検討され、問い合わせがきている。プロセッサモジュ-ルで読みとられたデ-タは高速リンクを通してアレイに送られる。より高速かつ確実にデ-タを転送するため、長距離となる部分ではECL規格のリンクを採用した。アレイでは現在20個以上のT800が並べられ、並列処理によるデ-タの正否の判定のためのプログラムが開発されている。このようなアレイはこれまで一般的でなかったため我々は汎用分散型基本ソフトの構築に重点においている。これらの基本ソフトは今後アレイを使ったシステムの共通のものとして利用できる。このアレイに実験デ-タを読みとらせ処理を行った結果、当初の目標である1事象あたり数ミリ秒の処理速度を達成した。以上で本システムの設計開発は完了したので、今後全面的に実装し、ソフトウエアの充実をはかる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 坂本宏,T.Kolhonen,竹谷篤,渡瀬芳行: "A Second Level Trigger System Based on a Microprocessor Array" Proceedings of Computing for High Luminocity and High Intensity Facility.