1988 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブマイクロ波システムによる積雪内部構造の研究
Project/Area Number |
63460041
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤野 和夫 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50001649)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勝裕 北海道工業大学, 教授 (10048035)
児玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
河村 俊行 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (50091434)
秋田谷 英次 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20001654)
|
Keywords | 積雪内部構 / FM-CWレーダー |
Research Abstract |
積雪、地下氷、凍土等の探査に、電磁波を用いたレーダーが開発され、在来方法では検知不可能であった情報の獲得が可能となってきた。しかし、積雪のように構造を表す要素が複雑なものでは、解析結果に曖昧性が含まれるのは、避けられない。本研究で開発した、マイクロ波FM-CW方式(周波数変調連続波)レーダーは、積雪の内部構造を層位、密度、粒度、含水率等の積雪の基本要素と積雪内部から反射されるマイクロ波信号との相互関係を用いて明らかにすることを可能にした。更に、広域の積雪状態をより高精度で把握し、衛星、航空機等のリモートセンシング情報と併用し、水資源の予測、雪崩、融雪、洪水の予測等に役立つことが明らかとなった。 一方、積雪内部の不整合面と反射波の周波数成分の相関、止水面の位置と周波数成分、含水率とスペクトラム強度の相関等、今後、更に解析を進めなければならない問題も数多い。 既存の自作システムを用いた室内実験及び野外実験は支障なく進展している。又、同システムを可搬型システムに改造する作業も順調に進展している。既存システムにより得られた積雪内の不整合面及び境界面からの反射強度の時間変化から、それの形成過程、圧密過程が明らかとなった。それらの結果の一部は、昭和63年度日本雪氷学会及び日本電気通信学会等で発表された。 今後更に、数多くの室内、野外での実験を行い、基本的相互関係を明らかにすると共に、現有システムを可搬型に改造し、観測領域を三次元に拡大し、広域観測を可能にし、上述の目的を達成しなければならない。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 藤野和夫: Proc.of IGARSS,86. ESA-SP254. 99-102 (1986)
-
[Publications] 藤野和夫: Annals of Glaciology. Vol.6. 207-211 (1985)
-
[Publications] 藤野和夫: Proc.of ISAP 1985. Vol.2. 671-674 (1985)
-
[Publications] 藤野和夫: 電子通信学会 技術研究報告. AP85-36. 25-30 (1985)
-
[Publications] 鈴木勝裕: テレビジョン学会 技術報告. RE86-37. 7-12 (1986)
-
[Publications] 鈴木勝裕: Pric.of ISAP 1985. Vol.2. 682-687 (1985)