1988 Fiscal Year Annual Research Report
IN-SITU光化学プロセスによるIIIーV化合物半導体表面の安定化に関する研究
Project/Area Number |
63460057
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
白藤 純嗣 大阪大学, 工学部, 教授 (70029065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 隆 大阪大学, 工学部, 助教授 (90206417)
本郷 昭三 神戸大学, 工学部, 助教授 (00029232)
|
Keywords | IIIーV化合物 / 水素パシベーション / 表面改質 / ショットキー障壁接合 / MISダイオード |
Research Abstract |
光励起プロセスを実施するに先立ち、水素プラズマ、フォスフィンプラズマ処理を施したInP、GaAsについて蛍光スペクトル、ショットキー障壁接合およびMISダイオードの特性の測定、2次イオン質量分析を行ない、水素パシベーションおよび燐化による表面改質の効果を調べ、次の成果をえた。 1.InPにおいて水素パシベーションを行う際にフォスフィン(PH_3)プラズマを用いると燐の分解脱離を抑えることができ、水素パシベーションにより蛍光強度が増大する。 2.GaAsにおいてフォスフィンプラズマ処理を行うと、250℃という低い温度でも1000〓以上内部に燐が拡散する。また、表面の厚さ50〓程度に濃度10^<20>cm^<-3>以上の燐の蓄積が見られる。 3.フォスフィンプラズマ処理を行ったGaAsのショットキー障壁接合は処理を施さない場合に比べて逆方向洩れ電流が減少し、ショットキー障壁高さが少し低くなる。このことは燐化によって表面欠陥が減少し、フェルミ準位のピン止めが解けたことを示唆している。 4.フォスフィンプラズマ処理を行ったGaAsを基板とするMISダイオードの容量ー電圧測定から、半導体/絶縁体膜界面の界面準位は従来のGaAs MISダイオードに比べ改善されているらしいことがわかった。 今年度の研究からフォスフィンプラズマ処理によりGaAs表面の欠陥を低減し、表面安定化の可能性を確かめることができた。しかし、まだ処理条件の最適化を行っていないので、今後その方向の実験を継続すると共に、プラズマ処理の時には回避が困難な高エネルギー粒子の衝撃による損傷の心配のない光励起プロセスを用いた表面の燐化を試みる。なお、光励起プロセスのためのエキシマレーザー、高真空チャンバーは既設であり、現在、ガス配管の整備を行っている。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] T.Sugino;A.Boonyasirikool;J.Shirafuji: Proc.1st Int.Conf.InP and Relalted Materials for Advanced Electronics and Optical Devices(Oklahoma,USA,March,1989). (1989)
-
[Publications] T.Sugino;A.Boonyasirikool;J.Shirafuji: Electronics Lettwes. (1989)
-
[Publications] T.Sugino;T.Yamada;J.Shirafuji: Proc.Int.Conf.Science & Technology of Defect Control in Semiconductors(Yokohama,Sept.,1989). (1989)
-
[Publications] T.Sugino;A.Boonyasirikool;J.Shirafuji: Proc.Int.Conf.Science & Technology of Devect Control in Semiconductors(Yokohama,Sept.,1989). (1989)
-
[Publications] T.Sugino;T.Yamada;J.Shirafuji: 8th Record Alloy Semicond.Phys.& Electronics Symp.(Kyoto,March,1989). (1989)