1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63460076
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
朝田 泰英 東京大学, 工学部, 教授 (20011091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 康雄 東京大学, 工学部, 助手 (60011087)
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Keywords | 多軸応力 / クリ-プ疲労相互作用 / 有効応力 / 内部応力 / 304ステンレス鋼 / 環境効果 |
Research Abstract |
304ステンレス鋼の中空円筒試験片を用い、試験温度650℃の大気中において、軸歪と剪断歪の重畳する二軸歪制御比例負荷試験を前年度に引続いて継続実施し、知見の充足に努めた。相当全歪範囲は1%とし、相当全歪速度0.001〜0.1%/sの対称及び非対称三角波、600sの保持時間を有する歪保持波を用いた。さらに、長時間保持における有効応力、内部応力の挙動を知るために、歪範囲1%の対称波を100サイクル負荷した後23Hrの長時間歪保持試験を歪比λ=1で実施した。 この多軸クリ-プ疲労挙動を評価する基準を得るために、同一の供試材を用い単軸引張圧縮の歪制御クリ-プ疲労試験も引続き実施した。試験温度は650℃、試験環境は大気中および高真空中とした。 以上の試験結果は、全て小型計算機に登録されてデ-タベ-スを構築し、これを解析して以下の知見を得た。 比例負荷の下で相当ピ-ク応力はVon Misesの相当応力によってよく取纏められるが、内部応力は異方性を示し、内部応力の垂直成分は剪断成分より大となる。又、応力緩和は二成分からなり、早期に緩和の収束する有効応力の緩和と、長時間を要する内部応力の緩和からなる。 クリ-プ疲労損傷のうち、時間非依存の成分は、有効応力の最大分解剪断成分に支配される項と、その面の分解垂直応力に支配される項よりなり、前者は環境非依存、後者は環境依存性を示す。一方、時間依存損傷成分は、最大主有効応力に支配され、つか、環境に依存しないことが明らかとなった。以上の知見に基き、環境効果も考慮に入れた、一般の多軸負荷に対し適用可能な寿命予測式を得、かつ、良好な予測精度を有することを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中村俊哉,石川智成,朝田泰英: "高温多軸応力下における内部応力と応力緩和挙動に関する研究" 日本機械学会論文集. 55. 2159-2164 (1989)
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[Publications] T.Nakamura,T.Ishikawa and Y.Asada: "Extension of Overstress Concept for Biaxial Creep-Fatigue Behavior" Proceedings of 3rd International Conference on Biaxial/Multiaxial Fatigue. II. 47.1-47.18 (1989)
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[Publications] T.Nakamura,T.Ishikawa and Y.Asada: "Relaxation Behavior of 304 Steel under Tension-Torsion Biaxial Loading" “Collection and Uses of Relaxation Data in Design"ASME Publication PVP. 172. 69-76 (1989)
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[Publications] T.Nakamura,T.Ishikawa and Y.Asada: "Extension of Overstress Concept to Biaixial Creep-Fatigue Behavior" Proceedings of 3rd International Conference on Biaxial/Multiaxial Fatigue.
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[Publications] T.Nakamura,T.Ishikawa and Y.Asada: "Relaxation Behavior of 304 Stainless Steel under Tension-Torsion Biaxial Loading" Engineering Materials Science.