1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63460100
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
廣安 博之 広島大学, 工学部, 教授 (40034326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 恵哉 広島大学, 工学部, 助手 (90156076)
新井 雅隆 広島大学, 工学部, 助教授 (80112176)
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Keywords | 噴霧 / 超臨界 / 高圧燃料 / 不輝炎燃焼 / フランホーヘル回折 / ホログラフィー / シュリーレン / 画像解析 |
Research Abstract |
昭和63年度は研究を連続燃焼と間欠燃焼の2グループに分け、連続燃焼グループは高圧下での不輝炎燃焼の研究、間欠燃焼グループでは高温高圧下で蒸発が進行する際の噴霧の粒径計測と蒸気濃度の新しい計測法の確立を行った。研究実績の概要は以下の通りである。 1)連続燃焼グループでは、超臨界雰囲気中でも燃料と燃焼用空気の良好な混合状態を維持するため、噴流混合形の燃焼器を新たに開発した。この燃焼器は大気圧下では噴霧の不輝炎燃焼を行わせることができるほど混合の促進された燃焼器であり、この燃焼器を使用して高圧下での燃焼実験を行った。高圧下では不輝炎は得られなかったが、火炎の短縮化が顕著に観察され、また混合状態を改善することにより高圧下でもNOの排出レベルが低下できることがわかった。 2)間欠燃焼グループは超臨界雰囲気を作りだすため、高温高圧の試験容器を製作し、そこでの燃料噴霧の蒸気実験を行った。蒸発中の雰囲気のゆらぎと無関係に計測のできるフランホーヘル回折光の直接計測法を開発して測定を行った結果、蒸発の途中で平均粒径が一度増加する現象が高温高圧下でも確認された。 3)パルスレーザ・ホログラフィーによる噴霧画像の取り込みを行い、ホムグラフィ再生像に対するシュリーレン解析剪ら燃料蒸気濃度を解析する方法を開発した。この方法では現在の所、蒸気濃度の純対値の計測には問題があるが、噴霧内蒸気濃度の相対比較を行うことができた。これにより、噴霧先端部に比較的高濃度の蒸気が存在すること、雰囲気の温度と圧力が燃料自身の臨界条件をこえている場合でも、燃料自身は液体状態から温度上昇にともなって徐々に蒸発していくため、急げきな変化は発生しにくいことなどがあきらかになった。
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[Publications] Keiya NISHIDA;Hiroyuki HIROYASU: Proceedings of the First KSME-JSME Thermal and Fluids Engineering Conference,Volume 1. 1-423-1-428 (1988)
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[Publications] 廣安博之,田端道彦,藤井宏,新井雅隆: 第7回内燃機関合同シンポジウム講演論文集. 73-78 (1988)
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[Publications] 藤井宏,田端道彦,新井雅隆,廣安博之: 第7回内燃機関合同シンポジウム講演論文集. 79-84 (1988)
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[Publications] 田端道彦,新井雅隆,廣安博之: 第7回内燃機関合同シンポジウム講演論文集. 49-54 (1988)
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[Publications] 中曽伸二,新井雅隆,廣安博之: 第26回燃焼シンポジウム前刷集. 389-391 (1988)