1989 Fiscal Year Annual Research Report
繰り返し外力を受ける薄肉箱形断面鋼骨組構造物の耐荷力と変形特性に関する研究
Project/Area Number |
63460152
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宇佐見 勉 名古屋大学, 工学部, 教授 (50021796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 英二 名古屋大学, 工学部, 助手 (80144129)
伊藤 義人 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30111826)
山田 健太郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (50109310)
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Keywords | 鋼構造物 / 耐荷力 / 変形 / 弾塑性 / 繰り返し荷重 / じん性 / 耐震設計 / 座属 |
Research Abstract |
本研究の目的は、繰り返し作用する外力の作用下での薄肉箱形断面部材の変形性状を実験的・理論的に研究し、耐震設計のための基礎的質料を得ることである。本年度は次の項目について研究を行った。 (1)鋼材の引張・圧縮試験 直径18mmの丸棒(SS41材)よりなる引張・圧縮試験片を12体制作し、種々の負荷条件の基で実験を行い、Dafalias・Popovの2面モデルの修正を昨年に引き続き行った。今年は、特に、昨年度検討が十分出来なかった、降伏棚での繰り返し挙動について重点的に研究を行った。その結果、新しい量(塑性ひずみ代数和)を導入し、Dafaliasらのモデルを修正すれば、降伏棚での繰り返し挙動をうまく説明できるモデルを構築できることが分った。 (2)一定軸力と繰り返し水平力を受ける鋼箱形断面部材の挙動 無補剛および縦方向リブで補剛された片持ち柱21体を製作し、それに一定鉛通力と繰り返し作用する水平力を光端に加えてその挙動を実験的に求めた。この研究の目的は、強度だけでなくねばりのある鋼部材を開発することにある。この研究によって得られた結果の一部を列挙すると次の様になる。 (1)軸力(0〜0.2Py、ここにPyは降伏軸力)は部材の強度にほとんど影響を及ぼさないが、繰り返し荷重により、軸力の大きい部材ほど強度の劣化が大きい。 (2)補剛材の合成を高めることにより、強度劣化をゆるめることだできる。しかし、ある程度以上(道路標示方書の必要剛比の3倍以上)しても改善は余りみられない。
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