1990 Fiscal Year Annual Research Report
スパイクタイヤの使用規制に伴う冬期の交通安全と路面管理方策に関する研究
Project/Area Number |
63460163
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加来 照俊 北海道大学, 工学部, 教授 (40001135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 亨 北海道大学, 工学部, 助手 (60172839)
藤原 隆 北海道大学, 工学部, 助手 (50109493)
中辻 隆 北海道大学, 工学部, 講師 (60123949)
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Keywords | GMDH / ニュ-ラルネットワ-ク / 道路交通情報 / 路面状態予測 |
Research Abstract |
路面状態情報としての道路交通情報システムに関して、昨今のスパイクタイヤ使用規制という社会情勢に伴って道路、特に路面状態に関して運転者の意識、ニ-ズはどうなのかを探るためにアンケ-ト調査を行った。調査は種々の道路情報を提供している道路情報ラジオ放送(路側放送)が行われており路面状態も厳しい札幌近郊中山峠で行い、峠駐車場にて運転者に直に調査表を渡し回答をしてもらった。のべ418人から回答を得、1)道路情報ラジオに関しては運転歴が長いほど利用度が高く、役に立つと肯定的にみている、2)バスや貨物車等の職業運転者ほど、あるいは通行頻度の高い運転者ほど路面状況に関する関心が高い、等のことがわかった。これらから冬期の路面情報に関する運転者のニ-ズは高い。そこでより適切な路面情報として路線としての路面状態予測をするために、冬期路面状態に影響する因子関係が複雑なため数理的、解析的モデルによらずブラックボックス的な統計モデルがより望ましい予測モデルであると考え、GMDHとニュ-ラルネットワ-クモデルによりモデル同定と予測精度の検討を行った。その結果、1)特に峠部の路面状態は気象条件、交通条件、地点特性等により時間的、空間的に大きく変動する、2)GMDHやニュ-ラルネットワ-クモデルは気象デ-タ、除排雪の有無、交通量、直前の路面状態を入力デ-タとするが、入力デ-タを階層的に選別するとともに過去の経験を自律的にモデルにくみこんでいく自己組織化能力にすぐれている、3)GMDHモデルで相関比0.56〜0.68、正解率75%程度、ニュ-ラルネットワ-クモデルで正解率63〜95%を得た。これらの予測モデルを用いて路面管理システムの開発が行えた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 加来 照俊: "スパイクタイヤの使用規制と冬期路面管理について" 土木学会北海道支部論文報告集. 46. 515-520 (1990)
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[Publications] 藤原 隆: "対数線形モデルによる冬期事故の分析" 土木学会北海道支部論文報告集. 46. 527-530 (1990)
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[Publications] 高橋 丞二: "冬期の道路交通情報システムに関する研究" 土木学会北海道支部論文報告集. 47. 577-580 (1991)
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[Publications] Kaku,T: "Some Analyses of Winter Traffic Accidents Related to Some kinds of Tire in Sapporo" Proc.PIARC Intern.Winter Road Congress. 1. 35-43 (1990)