1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63460178
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤本 一壽 九州大学, 工学部, 助教授 (90112309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大鶴 徹 九州大学, 工学部, 助手 (30152193)
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Keywords | 道路交通騒音 / 騒音伝搬 / 騒音予測 / 騒音の超過減衰 |
Research Abstract |
本研究は、道路交通騒音が市街地を伝搬する際の建物等の障害物による騒音減衰量の予測方法を確立しようとするものである。研究方法としては、初めに市街地縮尺模型を用いて騒音減衰量を実験的に求め、そのデ-タを用いたコンピュ-タ・シミュレ-ションによって様々な市街地条件に対する騒音予測を検討し、最後に現場実測デ-タと比較検討して予測方法の妥当性を検証するものである。 本年度は、まず道路を1台の車両が走行する場合の騒音減衰量の予測方法を再検討した。すなわち、昨年度の実験を改良した実験を再度実施して、その結果から騒音減衰量の予測式(実験式)を導出した。結果は昨年度とほぼ同じであるが、予測精度が向上した。 続いて、道路を複数の車両が走行している場合の騒音減衰量の予測方法を検討した。まず昨年と同様な模型実験を実施し、騒音の伝搬経路を検討した。すなわち、音圧レベルの測定に平行して、受音点から音源の方向に対して、水平方向に±45°の面(障害物の水平方向の回折音の把握)と仰角45°の面(障害物の上部回折音の把握)の音響インテンシティを測定した。これによって、騒音が音源から受音点へどのような経路で伝搬しているかを把握することができた。 以上の実験の結果得られた騒音減衰量の予測方法は、以下のようにまとめられる。すなわち、昨年の結果得られた方法を用いて音源(車両)ごとに騒音レベルを計算する。それらをレベル合成して全音源からの騒音レベルとする。 このような騒音予測計算方法を用いて、様々な市街地条件についてコンピュ-タ・シミュレ-ションした。そして、その結果を、市街地の障害物密度と交通流で整理し、分かりやすい図に表示した。
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