1988 Fiscal Year Annual Research Report
複合超微粒子の生成系内固相反応による非平衡相バルク材の形成
Project/Area Number |
63460197
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
梅本 実 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90111921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 昌宏 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (80173368)
岡根 功 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80169127)
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Keywords | 金属超微粒子 / 非平衡相 / 固反相応 / 加圧焼結 / メカニカル・アロイング |
Research Abstract |
本研究は超微粒子を使ってメカニカル・アロイングすることにより、より広い元素および組成範囲で準安定相または非平衡相を作り出すことを目的としている。初年度に当たる昭和63年度では以下のような研究をおこなった。 1.本科学研究費にて購入したイナートガス・クリーニング装置と酸素水分計をグローブボックスに取り付け、超微粒子発生装置に直結させた。 2.超微粒子をグローブボックス内で回収できるよう装置を改良した。 3.温度が400℃までコントロールできる加圧焼結装置をグローブボックス内に設置した。 4.Niを使って超微粒子を酸素・水分量が10ppm以下にコントロールされたグローブボックス内で回収し、低温加圧焼結をおこなった。 5.系内で回収した超微粒子の焼結体の硬さ、結晶粒径を系外で焼結したものと比較し、系内処理の優位点を確認した。 以上、本年度では複合超微粒子を低温加圧焼結する予定であったが、単独元素の超微粒子の低温加圧焼結の基礎実験の段階までしか進まなかった。その主な原因は異元素の超微粒子を均一に混合することが当初予想していた以上に因難であったことによる。つまりガスを使って発生直後の2種類の超微粒子を均一に混合させる装置については、二次凝集のため現段階ではミクロスケールでの混合に成功していない。この問題を解決するには静電気を使った二次凝集体の破壊が有効であるとの感触を得ている。これらのことから当初の目標は最終年度である来年度中には達成できると考えられる。
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