1988 Fiscal Year Annual Research Report
超塑性を利用した合金粉末の圧力焼結における緻密化過程の動力学的研究
Project/Area Number |
63460198
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
時実 正治 立命館大学, 理工学部, 教授 (50066528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飴山 恵 立命館大学, 理工学部, 助手 (10184243)
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Keywords | Zm-22%Al合金粉末 / 真空ホットプレス / 超塑性 / 緻密化機構図 |
Research Abstract |
ガスアトマイズ法によって作製したZn-22%Al合金粉末について、アトマイズしたままで(α+β)微細2相組織を持った粉末(F材)と、これを350゜×1hr真空中加熱後炉冷し(α+β)層状組織とした粉末(L材)を調製し、先ず最初にF、L雨材について523K,10Mpaで真空ホットプレス(VHP)を行った。その間に焼結体の高さの変化からVHP時間に伴なう相対密度ρの変化を求め、その結果から緻密化速度ρ^^・とρの関係を求めると、F材の場合はL材に比較して、いちぢるしい緻密化の促進がみられた。この結果は、F材の場合には緻密化が粉末の超塑性によって進行していることに帰困すると判断し、F材について同じ温度でVHP圧力を7〜10Mpaの種々の値に変化させた実験を行った。それからの実験結果は、本研究代表者らがすでに導出した、超塑性変形によって進行する緻密化の速度式にきわめて良く適合し、上述の判断が正しいことが明らかになった。 次に更に広範囲(10〜100Mpa)の一定荷重下でのVHP実験ならびに種々の速度での一定クロスヘッド移動速度下でのVHP実験を行い、それらの結果、計算結果に基づいて、圧力ー相対密度関係についての緻密化機構図をF材、L材それぞれについて作製した。なお実験結果から得た緻密化速度ρ^^・と負荷圧力PAの関係をρ^^・=Af(P)PA^n,(n=1/m)に当てはめて、上述の緻密化機構図の種々のρーPA域におけるm値(不速度感受性指数)を求めた結果、F材ではm>0.3を示す領域、即ち粉末の変形機構が超塑性流動に対応する領域が存在するが、L材ではこのような領域が存在しないことが明らかになった。 なお緻密化が粉末の超塑性変形によって進行した焼結体から精密切断機により切り出した薄片試料についてTEM観察を行った結果、超塑性変形材料特有の等軸微細(α+β)2相組織が観察された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Tokizane;K.Isonishi;M.Hashii;K.Ameyama: Modern Development in Powder Metallurgy. 20. 675-680 (1988)
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[Publications] 磯西和夫,橋井光弥,時実正治: 材料とプロセス(日本鉄鋼協会講演論文集). 1. 1446-1449 (1988)
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[Publications] 磯西和夫,橋井光弥,飴山恵,時実正治: 「鉄と鋼」に発表の予定. (1988)