1989 Fiscal Year Annual Research Report
低品質骨材を用いたコンクリ-トの耐久性に関する研究
Project/Area Number |
63460213
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
柘植 巳一 鳥取大学, 農学部, 教授 (20032071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 九二雄 鳥取大学, 農学部, 助手 (00032300)
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Keywords | 低品質骨材 / 凍結融解試験 / 耐久性指数 / 非破壊試験 / 動弾性係数 / コンクリ-トの耐久性 / コンクリ-トの密度 / 圧縮強度 |
Research Abstract |
筆者等は、かねてより低品質骨材の有効利用という観点から、中国山地に多く見られる花崗岩の風化した砂ーーマサと呼ぶことにするーーをコンクリ-ト用細骨材に利用する事を考え、実験を重ねた結果、川砂コンクリ-トよりも単位セメント量が増大する事が分ったので、AE剤を用いてセメント量を減らす方法を検討してきた。今年度は、従来の実験と同じ配合条件のもとに、プレ-ンコンクリ-トとしては、細骨材に川砂を用いた川砂プレ-ンとマサを用いたマサプレ-レンの2種類、AEコンクリ-トとしては、細骨材にマサを用い、空気量が4%、6%及び8%の3種類のコンクリ-トを用い、密度、圧縮強度及び動弾性係数の経日変化を追跡するかたわら、各種非破壊試験方法も併用し、一方では、凍結融解試験を実施して、その耐凍結融解性を検討した。得られた結果をまとめれば、以下のようになる。ピンテスタによる貫入法は、1.強度の推定値が実測値よりやや低い。2.破壊試験による実測値と貫入抵抗値は直線関係にある。3.測定時間、部分的な損傷、費用等の点で問題がある。シュミットハンマ-の場合、1.空気量の増加につれて、測定値がばらつく。2.若材令の場合は、正確な値が得られてない。超音波法及び共振法では、1.動弾性係数と圧縮強度の相関性は高い。2.超音波法は、個人差が入りにくく、熟練不要である。耐凍結融解性の面では、1.空気量が4%以上になると、耐凍結融解性が高まる。2.超音波法は、タワミ共振法とならんで、耐凍結融解性を調べる有効な手段である。3.AE剤の混入で、連行空気量が増加し、耐凍結融解性が高くなる。4.コンクリ-トの耐凍結融解性は、曲げ、圧縮強度比、超音波伝播速度から得られる耐久性指数DB、DC、DUの面からでも、耐久性指数DFと同じような結果が得られる。5.空気量が増加すると密度は減少するが、両者間には、ほぼ直線関係が成りたつ。
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