1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63470066
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米山 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (80029082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑畑 進 大阪大学, 工学部, 助手 (40186565)
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Keywords | ポリピロ-ル / 酵素センサ / pHセンサ / 導電性高分子 / エレクトロクロミズム |
Research Abstract |
酸化タングステンけん濁水溶液にピロ-ルを溶かし、ここに添加する過塩素酸リチウム量を大幅に変化させて多種類の電解重合浴を調製し、これを用いて酸化タングステン含有量の異なるポリピロ-ル膜を調製し、それらのエレクトロクロミック特性、光電気化学特性を酸化タングステンの含有量の関数として調べた。酸化タングステンの含有量が増加するにつれて、ポリピロ-ルのエレクトロクロミック特性が酸化タングステンのものへと系統的に変化することを見出した。いっぽう、微量のヨウ化物イオンをTiO_2をけん濁したピロ-ル水溶液中に共存させて電解すると酸化チタンを取りこんだポリピロ-ル膜が生成し、この膜は光機能性を有することを見出した。フェノ-ルスルフォン酸を電解質に用いて電解合成したポリピロ-ル膜を、フェノ-ル基の解離が生じる酸性度の水溶液中に浸すと、その導電性が著しく減じることを見出した。フェノ-ル基の解離の度合とポリピロ-ル膜の抵抗との関係を解析することからこの際に生じる導電性の変化は、ポリピロ-ルに取り込まれているフェノ-ルスルフォン酸アニオンの有するフェノ-ル基が解離することにより生じるフェノキサイドアニオンがポリピロ-ルに存在する電荷担体を強く束縛することによるものであるとの結論が得られた。コレステロ-ルオキシダ-ゼとフェロセンカルボン酸を含有するピロ-ル水溶液を定電流酸化することによって調製したポリピロ-ル膜はコレステロ-ルに対するセンサ作用を有することを見出した。調製されたポリピロ-ル膜中には、コレステロ-ルオキシダ-ゼとフェロセンカルボン酸アニオンが取り込まれており、前者は酵素活性を有していることが明らかになった。
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[Publications] K.Kawai: "Electrochemical Synthesis of Polypyrrole Films Containing TiO_2 Powder Particles." Journal of the Electrochemical Society. 137. (1990)
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[Publications] Y.Kajiya: "Glucose Sensitivity of Polypyrrole Films Containing Immobilized Glucose Oxidase and Hydroquinonesulfonate Ions." Analytical Chemistry.
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[Publications] S.Kuwabata: "Electrical Conductivity of Polypyrrole Films Doped with Carboxylate Anions." Journal of the Electrochemical Society. 137. (1990)