1988 Fiscal Year Annual Research Report
開環重合法による主鎖にヘテロ環構造をもつ両親媒性重合体の構造制御合成と機能の発現
Project/Area Number |
63470096
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡田 鉦彦 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20023103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住友 宏 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023372)
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Keywords | 開環重合 / 両親媒性重合体 / 双環オキサラクトン / 双環オキサラクタム / テトラヒドロピラン環 / ポリエステル / ポリアミド / 環状オリゴマー |
Research Abstract |
1 ビシクロ[2.2.2]オクタン骨格からなる双環オキサラクタムの開環重合の立体制御 双環オキサラクタム、2ーオキサー5ーアザビシクロ[2.2.2]オクタンー6ーオン(1)のアニオン重合を種々の条件下で調べた。1は40〜80℃におけるジメチルスルホキシド中での溶液重合、ならびに120℃における溶融状態での重合のいずれにおいても、テトラヒドロピラン環を主鎖にもつポリアミドを与えた。1の反応性は、双環オキサラクタム、8ーオキサー6ーアザビシクロ[3.2.1]オクタンー7ーオンのそれに比べて低く、生成するポリアミドの重合度は一般に低い。1の構造異性体である2ーオキサー6ーアザビシクロ[2.2.2]オクタンー5ーオン(2)は、アニオン重合によっては殆ど重合せず、二量体付加物を少量与えるに過ぎなかった。一方2のカチオン重合では、主鎖にラクタム環をもつ二種類のオリゴエーテルが生成することを見つけた。反応条件を適切に設定すると、そのうちの一方のみを高選択的に得ることができることも分かった。これらのオリゴエテールのうち分子量の低い方の成分は環状四量体の可能性が大きい。これらは全く新しい知見であり、目下その生成機構を明らかにするための実験を行いつつある。 2 主鎖にテトラヒドロピラン環をもつポリエステルの構造制御合成とその機能 5ーヒドロキシテトラヒドロピランー2ーカルボン酸の直接重縮合により、テトラヒドロピラン環を結ぶ結合が互いにトランス位にある構造のポリエステルを合成した。トリフェニルホスフィンとヘキサクロロエタンとを縮合剤に用いると、目的とする構造の重合体が得られた。その融点や結晶性は対応するシス型単位からなる構造のポリエステルよりも高い。現在これらの重合体の熱的性質、特に液晶挙動を調べている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Okada: Polymer Journal. 20. 55-63 (1988)
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[Publications] M.Okada: Macromoleclules.
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[Publications] M.Okada: Macromolecules.
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[Publications] M.Okada: Makromolekulare Chemie.
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[Publications] M.Okada: Makromolekulare Chemie,Rapid Communication.