1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63470124
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上田 亨 北海道大学, 薬学部, 教授 (00001032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 晶 北海道大学, 薬学部, 助手 (10183253)
松田 彰 北海道大学, 薬学部, 助教授 (90157313)
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Keywords | オリゴヌクレオチド / 制限酵素 / メチル化酵素 / 相互作用 / ワーデアザアデニン / 5-ハロゲノシトシン |
Research Abstract |
1.オリゴヌクレオチドをDNAのモデルとして、制限酵素EcoRIの認識配列GAATTCを含み、その中のA残基をワーデアザアデニン(A^<7c>)に変換したオリゴマー、即ちGAGA^<7c>ATTCTCおよびGAGAA^<7c>TTCTCを対応する天然デカマーとともに合成した。これらのものは天然デカマーと大差ない融解温度(Tm)30℃、32℃を示し、CDスペクトル、UVスペクトルも同様な傾向であり、これらが天然デカマーと同様な自己相補的右巻きB型二重らせん構造をとることが明らかとなった。制限酵素EcoRIは認識配列中のAの代わりにA^<7C>を含むものを全く加水分解しなかった。Aの7位の窒素が酵素認識にとって決定的に重要であることを示すものである。一方対応するメチル化酵素(M.EcoRI)はこの配列の3側AのN-6位をメチル化するが、この修飾デカマーのうちメチル化をうける位置にAを配したものは全くメチル化をうけなかった。また上記の酵素反応において修飾デカマーが競争阻害的に働らくものと推察された。 2.シトシンメチル化酵素HhaIの作用機構の解明のため、認識配列であるGCGCを含むオリゴマー、GAAGCGCTTCの5-ハロゲノシトシン変換体を合成した。(Cの代りに5-CICと5-BrC) これらは制限酵素HhaI(GCGC)によって水解をうけなかった。又M.HhaIによるメチル化を弱く阻害したが5-FCの化合物の阻害が強かった。このメチル化酵素の作用機構に従えば酵素SH基によるシトシン6位への求核付加が第一段階であるが、この反応がF以外の5-ハロゲノシトシンでは起こらなかったものと思われる。 3.6.3-メタノチミジン類の合成 塩基部の立体配座が固定されたシクロヌクレオシドの合成に成功したがオリゴマーへの組込みには至らなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Hayakawa,A.Ono,T.Ueda: Nucleic Acids Research. 16. 4761-4776 (1988)
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[Publications] Y.Yoshimura;T.Sano;A.Matsuda;T.Ueda: Chem.Pharm.Bull.36. 162-167 (1988)
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[Publications] Y.Yoshimura;A.Matsuda;T.Ueda: Nucleosides & Nucleotides. 7. 409-414 (1988)