1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63470132
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
杉田 収 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (10092701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 俊幸 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (50211636)
岡田 正彦 新潟大学, 医学部, 教授 (30018915)
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Keywords | アルカリホスファタ-ゼアイソザイム / レクチン / 新生児 / 小児 / 血清コレステロ-ル / 加齢 / 基準値(正常値) / 血清酵素 |
Research Abstract |
1.肝及び骨型アルカリホスファタ-ゼ(ALP)アイソザイムを、レクチン親和電気泳動法で分画した。その結果判明したことは、(1)新生児から80才までの各年齢別・男女別の肝型・骨型ALPアイソザイムの加齢変化、(2)小児の肝移植で重要になると考えられる小児の肝型・骨型ALPアイソザイムの基準値。(3)さらに骨粗鬆症の多発する年齢層の骨型ALPの基準値である。これらの具体的なデ-タは雑誌臨床化学に掲載した。 2.健常者の正確度を考慮した血清コレステロ-ルの加齢変化をみた。その結果判明したことは、(1)男性は15〜20才の年齢層で血清コレステロ-ル値がもっとも低く、109〜203mg/dlであった。一方女性は20〜25才が低く、133〜215mg/dlであった。(2)我国では血清コレステロ-ルの上限値を、米国の疫学調査の結果から220mg/dlにする案があるが、その220mg/dlは、男性20〜25才、女性25〜30才の血清コレステロ-ル値と一致した。(3)過去25年間のコレステロ-ル値の変化をみると、30才代を基準に比較した結果、男性には大きな変動を認めないが、女性の12才前後と50才以上で上昇傾向を認めた。 3.小児血清酵素活性9項目の基準値を決定した。決定方法として、小児科患者から、臨床化学会が提案している健康児を選び出す方法を採用し、また健康小中学生の血清試料と、外来新患患者血清を用いた。その結果は、(1)外来新患患者集団であっても、疾病を考慮すれば、基準値決定用試料として利用可能なこと。(2)γーGTP、LDH、GPTに10才前後から危険率1%で有意な性差が認められた。 4.保育園児の尿中化学成分の基準値を決定した。新潟市内の園児2000人の尿化学成分12項目を分析した。その結果(1)6才児までの尿化学成分の加齢変化と、各年齢層の基準値の特徴が把握できた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 横堀 明美: "保育園児の尿中化学成分正常値" 臨床化学. 19. 576 (1990)
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[Publications] 杉田 収: "血清コレステロ-ルの0歳児からの加齢変化" 臨床病理. 38. 134 (1990)
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[Publications] 杉田 収: "骨性ALPアイソザイムの解釈" 検査と技術. 18. 249-252 (1990)
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[Publications] 杉田 収: "レクチン親和電気泳動法による健常者の骨型・肝型アルカリホスファタ-ゼアイソエンザイムの加齢変化" 臨床化学. 19. 374-380 (1990)
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[Publications] 杉田 収: "小児血清酵素活性9項目の基準値" 臨床化学.
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[Publications] 杉田 収: "健常者の正確度を考慮した血清コレステロ-ル値" 臨床病理.