1988 Fiscal Year Annual Research Report
C_3およびC_4作物の炭酸固定酵素並びに酵素タンパク質量に及ぼす土壌水分の影響
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63480032
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
縣 和一 九州大学, 農学部, 教授 (00091364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川満 芳信 九州大学, 農学部, 助手 (20192552)
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Keywords | C_3及びC_4作物 / Rubisco / 光合成 / 酵素タンパク質 / 水利用効率 |
Research Abstract |
63年度はC_3およびC_4作物の光合成経路中、最初にCO_2を固定する酵素であるRuBPカルボキシラーゼとPEPカルボキシラーゼについて、両酵素の活性とタンパク質量を定量する方法を確立した。 即ち、C_3作物として水稲を、C_4作物としてトウモロコシを供試して生葉から粗酵素液の抽出法の検討を行ない、両光合成タイプの作物に適した合理的な抽出法を確立した。抽出された粗酵素液について、既に他の植物で行なわれている活性測定法を再検討し、水稲のRuBPカルボキシラーゼに対しては^<14>Cを用いたアイソトープ法が、トウモロコシのPEPカルボキシラーゼに対しては分光光学的測定法が最適であることを明らかにした。更に、酵素タンパク質量の定量に関しては酵素の精製から標準タンパク質を純粋に取り出すまでに、塩析ゲル濾過を繰返しながら漸次酵素活性の高い画分を厚め、最終的に高速液体クロマトグラフィーによって均一な標品を得ることができた。この方法の確立に当っては本年購入の高速液体クロマトグラフィーが大きな役割を果たした。 上記研究と平行して、C_3およびC_4作物の光合成速度、蒸散速度を様々な環境条件下で測定し、両タイプの水利用効率の実体を究明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 川満芳信 他: 九州大学農学部学芸雑誌. 43(3・4). (1989)
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[Publications] 川満芳信 他: 九州大学農学部学芸雑誌. 43(3・4). (1989)
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[Publications] 川満真智子 他: 九州大学農学部学芸雑誌. 43(3・4). (1989)
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[Publications] 玖村敦彦 他共著: "新版 食用作物学" 文永堂出版, 1-255 (1988)