1989 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリおよびウシにおける日周リズム形式における松果体・網膜・副腎の役割
Project/Area Number |
63480079
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Research Institution | Faculty of Agriculture, Gifu University |
Principal Investigator |
田名部 雄一 岐阜大学, 農学部, 教授 (30021679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 守 岐阜大学, 農学部, 助手 (60180212)
中村 孝雄 岐阜大学, 農学部, 教授 (60021698)
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Keywords | ニワトリ / 網膜 / メラトニン / 明暗シグナル / 松果体 / 騒音 / 日周リズム |
Research Abstract |
ニワトリの松果体および血漿メラトニン濃度は、明期シグナルを第一の同調因子として明暗に低く暗期に高い顕著な日周リズムを示す。 本実験では孵化後直ちに手術を施し、松果体除去区、眼球除去区、松果体・眼球除去区および松果体除去に対する偽手術区、無手術区を設け、それぞれ、1、7、16、29、65ならびに100日齢において血漿メラトニン濃度を測定したところ、松果体除去区では若干の日周リズムが認められたが、その暗期の値はいずれの日齢においても対照区(無手術区、偽手術区)より低く、約30%であった。眼球除去区でも同様な日周リズムが認められたが、その暗期の値は1日齢では対照区の約30%と低かったものの、7、16日齢と上昇し、29、65および100日齢では対照区とほぼ同等であった。松果体・眼球除去区では血漿メラトニン濃度の日周リズムは不明瞭であった。これらより網膜からもメラトニンが血漿中にリズミカルに放出されるが、それは日齢の経過とともに減少すると推察された。 さらに、常暗下、孵卵・孵化したニワトリヒナを、ひき続き常暗下で騒音源としてWhite noiseを用い、常騒音あるいは12時間(6:00-18:00)騒音の条件下で飼育し、それぞれ、1、7、13ならびに24日齢において松果体および血漿メラトニン量を測定した、常騒音条件ではすべての日齢を通して松果体、血漿メラトニン量は日周リズムを示さなかった。それに対し12時間騒音条件では、松果体メラトニン量は全測定期間を通して騒音時間帯にピ-クが認められ、日周リズムを示した。しかし、その変動が明暗シグナルによるメラトニン日周リズムに比べ不明瞭で、血漿メラトニン量は明確な日周リズムを示さなかった。これらより常暗下においては、音によるシグナルも、明暗によるシグナルよりはその力は小さいがメラトニン日周リズムの形成に対して同調因子となりうることが推察された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 土井守,山下孝美,田名部雄一: "ニワトリ松果体の形成過程におけるセロトニン合成に関する免疫組織化学的研究" 日本畜産学会報. 60. 747-754 (1989)
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[Publications] Marutani,T.,H.Asai,T.Nakamura and Y.Tanabe: "Effects of pinealectomy or blindness and constant darkness on the magnitude and ontogenesis of melatonin rythms in the immature chicken(Gallus domesticus)" Proceedings of the Japan Society for comparative Endocrinology. 4. (1990)
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[Publications] 丸谷利幸,犬飼美穂,中村孝雄,田名部雄一: "ニワトリのメラトニンリズム形成における松果体と網膜の役割" 日本畜産学会東海支部会報. 37. 53-60 (1990)
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[Publications] Mori,M.,N.Ikeda,T.Kawana and Y.Tanabe: "The dynamics of progesterone output in perifused granulosa layer of the Japanese quail(Coturnix coturnix japonica):response to adenosine 3^1、5^1-cyclic monophosphate and aminoglutethimide." Journal of steroid Biochemical. 33. 1173-1179 (1989)
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[Publications] Tanabe,H.,N.Ogawa,K.Hayashi,S.Ito andY.Tanabe: "Genetic variants of phosvitin in egg yolk of the Japanese quail,Coturnix cournix japonica." Animal Geneties.20. 287-294 (1989)